試算表は前期比較で

経理を担当する社員から試算表が完成したと経営者に報告があったら、みなさんはどうしていますか。

その試算表を眺めて、「黒字でよかった」「なんだ赤字か、仕方ないこれから頑張ろう」といった反応で終わりの経営者さんが多いみたいです。

見ないよりはいいけど、やはりそれではもったいないでしょう。せっかく部下が作成した試算表をもっとよく確認してください。

会計ソフトで試算表を印刷する場合、月ごとの試算表だけでなく、期首からの累計の試算表も簡単に作成できます。さらに前期と比較して表示させることもできます。ぜひそのような試算表を出してもらいましょう。そして大きく変化しているところがないかを確認するのです。

まずは、前期と比較して大きく増加している経費はないか(逆に減少している経費はないかも)見てみましょう。勘定科目が間違っていることも考えられますが、そうでないとしたら無駄遣いをしている可能性があるでしょう。前期と比較することで見つけやすいといえます。

売上や利益率等も前期と比較して異常なところはないでしょうか。もし利益率が低下していたらその原因はいろいろあるでしょうが、製造工程に問題がある、仕入価格が上昇しているが販売価格に転嫁できていない等が考えられます。売上が減少しているとしても、業界全体がそうならやむを得ないところもありますが、そうでないとしたら自社の販売力が低下しているのか等の原因があるでしょう。

前期と比較すると、「なぜこうなってしまったのだろう」という箇所が見つけやすいのです。

そこからその原因を探してみましょう。そうすると何をすればいいかが明確になりますよ。

金融機関もただ試算表をもらうよりも、「問題点が見つかりました、原因と対策はこれです」と書いて提出してもらうほうが稟議書作成の参考にできます。担当者は「今後の業績回復が十分に期待できる」等と上司に報告してくれるでしょう。しかし、そういうことをせず、「今のところ業績は悪いです。原因は自分の努力が足りなかったからです」と報告を受けてしまえば、「しばらく融資は控えたほうがよさそうだ」と考えてしまうでしょう。

「試算表なんてどうせ決算書作成までの途中経過だから適当でいいや」と考える経営者もいますけどしっかり作成してください。毎月は難しくても、せめて3か月に1回は商品や製品、原材料等の棚卸資産も月末の残高を確認し試算表に反映させましょう。

銀行や税理士事務所等で勤務した経験を活かし、経営者の右腕・参謀として資金繰りや経営改善、銀行取引についてご支援します。相談できるコンサルタントや専門家がいなければいつでも連絡してください。

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