中小企業経営

何日間で固定費を回収できますか

2019-05-27

損益計算書を見ると、売上や費用(仕入、人件費、地代家賃など)、そしてそこから求められる利益が記載されています。

費用は大きく二つに分けることができます。売上高に変動して発生する変動費と、売上の増減に関係なく発生する固定費です。

大雑把に分けると、仕入や外注費のような売上原価に計上されているものは変動費が多いし、販管費に計上されているものは固定費であることが多いでしょう。売上が0円でも固定費は発生します。しかし、変動費は0円です。

みなさんの会社は、1個6,000円の商品を10,000円で販売しているとします。利益率は40%ですね。そして固定費は月10,000千円と仮定します。

毎月売上が0円でも固定費は月10,000千円発生しするのですから、商品を販売した粗利でそれを支払わなければなりません。そうすると利益がトントンになるために必要な売上は、25,000千円(=10,000千円÷40%)です。これでとりあえず赤字にはならず事業は継続できそうに見えます。

しかし実際には、金融機関からの借入金返済が発生します。それに企業の経営を安定させたり、成長させたりするにはそれ以上の利益を確保しなければなりません。

また、粗利と固定費が同額の経営では、万一何かしらのアクシデントが発生し売上が減少すればすぐに赤字転落です。

トントンになる利益を1か月で達成するのでは遅いというのが分かるでしょう。そこでそれよりも早く達成するよう目標を設定する必要があるのです。例えば、20日あたりを目標にしてはいかがでしょうか。そうすれば、10日分は利益となり法人税を支払っても、金融機関への返済や手持ち資金を増やすことが可能となるはずです。また、ちょっとしたことでも赤字になりにくい安定した経営ができます。

先ほどの企業の月商が30,000千円だとしたら、粗利は12,000千円(30,000千円×40%)です。10,000千円÷12,000千円×30日≒25日となります。25日ではやや余裕がないかもしれません。

飲食業や小売業等の日々売上が発生する業種なら、このような管理を行っていくのもいいでしょう。

固定費はすでに削れるところは削っている企業が大半かもしれません。それに無理に削減すれば従業員の士気低下や、日常業務にも悪影響が出る可能性があります。

したがって、粗利益率を改善していくことが必要です。大手企業なら低価格で多く販売し利益を獲得することはできますが、中小企業ではそれはできません。

中小企業でも創業当初は低価格での販売がやむを得ない場合もありますが、低価格競争の方向性は採るべき戦略ではありません。大手との競争に巻き込まれ利益は出ない経営になります。たとえ出たとしても人件費を中心にかなり削減をしなければならず、そんな無理な経営はいずれ継続できなくなります。

みなさんの会社は何日で固定費を回収できますか。何日ぐらいか計算してみましょう。そして、より早く回収できるようにするにはどうしたらいいか一緒に考えてみませんか。確かに、すぐに答えは出てくるものではありません。しかし、それを日々考え実践する、それは経営者の大切な業務の一つです。

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代表 瀬野正博

中小企業の経理部長・経営者の右腕として、経営改善、資金繰り安定、銀行との良好な融資取引、経理業務のサポートを行っています。このブログでは、中小企業経営者向けに資金繰りや経営改善・銀行融資に関する情報を発信しています。

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