資金繰り

ぜひ資金繰り表の作成を

2017-02-10

資金繰り表とは

資金繰り表とは、通常は月単位で企業の現金収入・支出を項目別に記入したもので、収支の差額がどのようになっているか、また不足している場合は、どのように資金調達しているのかをまとめた表のことをいいます。

資金繰り表という名称からとても難しく感じますが、お金の出入りを把握するための表であり、つまり個人でいう家計簿です。

資金繰り表は経営のために当然使うわけですが、銀行との融資交渉においても重要な書類の1つです。

資金繰り表は月単位での把握が一般的です。しかし、資金繰りが非常に厳しい企業では、日単位での資金繰り表を作成しましょう。

銀行員時代から今まで多くの中小企業とお付き合いをしてきましたが、資金繰り表を常に作成している中小企業は意外と少ないです。銀行から融資の審査に必要だからと言われて作成することも多いでしょう。先ほど銀行融資交渉において重要と申し上げましたが、本来、銀行融資のために作成するのではありません。自社の資金繰りをしっかり把握するために必要な書類なのです。

資金繰り表のスタイル

資金繰り表といっても決まったスタイルはありませんが、一般的な資金繰り表は以下のような表です。

このスタイルを見て分かりやすいと思う経営者は少ないかもしれません。それでしたら、自社で使いやすい資金繰り表を作ってもかまいませんし、インターネットで見つけたものを使ってもいいでしょう。最近は銀行のホームページで公開していることもあります。

資金繰り表には決まったスタイルはありませんが、基本的には月単位で作成します。もし、銀行に提出するのでしたら、3か月程度の実績とその後6カ月~1年程度の予想をセットにして作成するといいでしょう。

銀行もできれば半年程度(できれば1年)先位までの資金繰りは把握したいと思っています。

しかし、半年程度先の予想が難しい(分からない)企業もあるでしょう。その場合は、無理に精度の低い数字を入れても仕方がありませんけど、できれば(少なくとも)3か月程度は予想してみましょう。

資金繰り表作成について

実績の方は帳簿類から作成することができますし、会計ソフトを使っていれば資金繰り表作成機能が付いている事もあります。

予想を作成する場合ですが、家賃、人件費、水道光熱費等の経費の支払いは、大体一定しているので予想がつきやすいでしょう。利息の支払いや借入金の返済は、銀行からもらう返済予定表で分かります。

一番困るのが売上の入金予想ではないでしょうか。これを考えるには今後の売上がいくらなのかを予想する必要があります。売上予想は業種や企業によって様々なため、ここでは省略しますが、やや保守的に考えた方が良いと思います。

現金商売なら、予想売上がそのまま入金予定額になるわけですが、売り上げても回収は○か月後という場合も多いでしょう。

仮に2月に1億円売り上げて、月末締め翌月払いであれば、3月に1億円が入金予定額で分かりやすいでしょうが、取引先が多く回収サイトが複数ある場合はそれに合わせて入金予定額を記入していきます。複雑すぎる場合は、大口取引先はそれぞれの条件で、その他は保守的な条件で考えてもいいでしょう。

そして仕入や外注費の支払については、企業それぞれに支払条件を決めているはずですから、買掛金や支払手形の支払い欄を埋めることは簡単でしょう。

では仕入やが外注費の発生はどのように予想すればいいのでしょうか。これは売上と連動していますから、過去の仕入率(仕入÷売上高)を参考にして、予想売上高から求めてみましょう。直近3年程度の仕入率を算出してみてください。ある程度の予想はつくはずです。

予想と実績には差が出ます

予想と実績に大きな差がないかを確認してください。よく「資金繰り表を作成しましょう」と言うと、「そんなもの作っても、どうせ実際の数字とは違うから意味ないよ」と反論してくる経営者がいます。

資金繰り表作成の目的は、予め資金の見通しを把握することで、早く融資申込みなどの行動に動き資金ショートを防ぐことにあります。あくまで予想ですから実績と多少差が出るのは仕方がありませんし問題ありません。

しかし大きな差があった場合は、その原因は何なのか原因を追究し改善していきましょう。今後の資金繰り予定の精度を高めていくことができますし、銀行の評価にもプラスに働くことでしょう。

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代表 瀬野正博

中小企業の経理部長・経営者の右腕として、経営改善、資金繰り安定、銀行との良好な融資取引、経理業務のサポートを行っています。このブログでは、中小企業経営者向けに資金繰りや経営改善・銀行融資に関する情報を発信しています。

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