資金繰り

現金預金にはゆとりを持って

2018-08-09

返済できなくなったらすべてを失うとか、借金にマイナスのイメージを持たれる方がいます。そのため、無借金経営をしたいという目標というか憧れみたいなものを持っている経営者はいるでしょう。

では、無借金経営が本当にいいのでしょうか。

企業にとって重要なのは経営が継続することです。資金が回らなくなることで倒産は発生します。したがって、資金繰りに余裕を持たせることは非常に重要です。

また、どんなに売上を増やしても資金が回らなければ黒字倒産もあります。そこまでにならなくても、取引先や従業員等への支払が滞れば、取引先からの取引解消、従業員の退職となれば業績は悪化してしまいます。

資金繰り管理を疎かにしてはいけません。

最低でも月商分は持っておきましょう

資金繰りでまず気を付けなければならないのは現金預金の残高です。

一般的には、最低でも月商分の現金預金は保有しましょう。理想的には3か月分程度を目指して欲しいと思います。

そうすれば、売上の入金が少し遅れるといったアクシデントが発生しても、1か月分あれば対応できます。それに、売上が減少する等によってしばらく入金が少ないとしても、3か月分程度あれば様々な対策を取ることができます。

現金預金残高に余裕があれば、今後の入金計画に狂いが生じても直ちに資金ショートすることが少なくなります。それに、資金繰りにゆとりがあれば金融機関も安心して融資がしやすくなります。

現金預金残高にゆとりを持たせるために、金融機関からの融資に頼ることは決して悪いことではありません。むしろ経営を安定させることにつながります。それに、経営者も資金繰りに時間を割かれることがなく、経営に集中することができます。

無理して繰り上げ返済はしない

真面目な経営者さんに多いのですが、金融機関に迷惑かけたくないからと、資金繰りに少しゆとりができると繰り上げ返済をしたいという考えを持たれる方がいます。

迷惑をかけたくない気持ちは理解できるのですが、一度に現金預金残高を減少させることになりますから正しい選択とはいえません。明らかに資金繰りにゆとりがあるのなら別ですが。

3,000万円を5年で借入したら、通常は毎月50万円(元金を60回で返済)することになります。5年間でゆっくり返済すればいいのに、それを無理して返済することはありません。今後の資金繰りに問題がないか検討してから繰り上げ返済をしましょう。

それに、銀行から借りてくださいと言われている立場なら、新たな融資も簡単に進むでしょう。しかし、そうでないのなら、返済は簡単にできても、新たに借入は時間と労力がかかるのはお分かり頂けると思います。

無借金は悪い訳ではありませんが、まずは資金繰りを第一に考えるようにしてください。

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代表 瀬野正博

中小企業の経理部長・経営者の右腕として、経営改善、資金繰り安定、銀行との良好な融資取引、経理業務のサポートを行っています。このブログでは、中小企業経営者向けに資金繰りや経営改善・銀行融資に関する情報を発信しています。

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