銀行融資

債務超過には冷たい銀行

2018-10-09

企業への融資審査で大きな影響を与えるのが決算書です。決算書のうち貸借対照表と損益計算書が財務分析の中心となるわけですが、損益計算書なら営業利益や経常利益が計上されているかが重視されます。

貸借対照表でしたら、特に純資産がマイナスいわゆる債務超過の状態では、手持ちの資産をすべて資金化しても負債が整理できない状態にあるわけですから、審査上かなり不利になります。

以前から過去の結果である決算書だけで評価するのではなく、企業の将来性も評価することが求められているのですが、やっぱりまだまだ一番重視されてしまいます。

しかし、中小企業は決算書だけで評価するのは難しいといえます。決算内容は悪くても存続している企業はいくらでもあります。それに現状では信用力は低くても事業に将来性がある企業はいくらでもあります。

金融庁も金融機関に対して、企業の事業内容や将来性を評価した審査を行うよう指導しています。その効果もあり以前に比べれば、債務超過の企業でも融資を受けられるケースは出てきました。実際、当社の顧問先でそんな財務内容でも、融資を獲得した企業はあります。昔の基準で考えると、「融資して大丈夫なの?」とこちらが心配になる事もあります。

それでも、財務内容に問題の無い企業よりもハードルは非常に高くなります。それに、金融機関の中には、依然としてそんな手間がかかる企業への融資を敬遠するところもあります。決算書を見て債務超過というだけで直ちに門前払い、今後の見通しが明るいので資料を作って説明をしようとしても聞いてさえくれない、そんなご相談というかご不満をよく聞くのです。

みなさんがお付き合いしている金融機関はどうでしょうか?

プロパー融資は無理でも、信用保証協会と協調して融資をしようと交渉してくれたり、せめてリスケジュールぐらい相談に乗ってくれたりしますか?

金融機関からの資金調達は関係なくても、債務超過の状態は正常とはいえませんから、そうなる前に業績が回復するよう経営改善しなければなりません。ただ、直ちに大きく改善するケースは少ないでしょう。無理であれば、債務超過となる前にできる限り資金調達しておく方法も考えられます。

自社の経営の数年先を考えてみる必要があります。これまで売上や利益が減少傾向にあり、その流れが今後もしばらくは続きそうなら、資金繰りに余裕のあるうちに経営改善計画の策定と実行を行ったほうが自社の再生可能性は高いですし、金融機関との交渉もやりやすくなります。ぜひ3年から5年程度先も考えて経営してみてください。

それと、すべてではないのですが、一部の大手地方銀行との取引は、自社の経営が好調で協力姿勢にある時は頼もしいのですが、逆の場合は自社の経営の足を引っ張る事も珍しくありません。大手銀行ばかりの取引を見直す、中小企業支援に積極的な金融機関と付き合うことも必要です。

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代表 瀬野正博

中小企業の経理部長・経営者の右腕として、経営改善、資金繰り安定、銀行との良好な融資取引、経理業務のサポートを行っています。このブログでは、中小企業経営者向けに資金繰りや経営改善・銀行融資に関する情報を発信しています。

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