プロパー融資にチャレンジを

返済も順調に進んでくると、金融機関から「ご返済がかなり進んだので、そろそろ新たな借入をしませんか」と営業を受けることがあります。

そういう提案を受けた時、皆さんはどういう返事をしていますか?

金融機関から声をかけてもらったのが嬉しくて、「そうだね、じゃあ、お願いするよ」と返事をする経営者さんが多いと思います。

中には、「今以上に良い条件を提示してくれるのなら考えます」と答える経営者さんもいます。ぜひ皆さんにはそういう対応をしてください。

良い条件というと金利引き下げがすぐに思いつきます。

もちろん低金利もいいのですが、業況は悪くないのにこれまでの融資は全て信用保証協会付きであるとしたら、プロパー融資での資金調達を狙ってみませんか。

銀行もリスクが増加する事になりますから、少し金利引上げを要求してくるかもしれませんが、プロパー融資によって、これまで発生していた保証料を節約することができますし、信用保証協会の枠を温存することもでき、メリットは大きいといえるのです。

プロパー融資を受けるには次のような方法が考えられます。

(1)金融機関どうしで競争させる
金融機関が融資をセールスしてきたら、「必要資金の一部をプロパー融資で対応してくれるのなら、残りは保証協会付き融資も借りていい」と言ってみましょう。そして、実際に融資を受けることができれば、他の金融機関に「A銀行さんからプロパー融資で資金調達できた」と話してください。その結果、他金融機関もプロパー融資を意識せざるを得なくなります。

特に新規融資先の開拓にやってきた金融機関があればチャンスです。「A行、B行、どちらも保証協会付き融資しか提案してこない。当面の資金繰りは確保できているので、急いで融資を受ける必要はない。でもプロパー融資を提案してくれるのなら、こちらも前向きに検討したい」と言ってみましょう。

まだ取引のない金融機関としては、他行よりも有利な条件を提示して融資を獲得しなければなりませんから、プロパー融資で対応しやすくなります。

(2)プロパー融資で対応しやすい資金使途で申し込む
金融機関の間で競争させる以外に、プロパー融資で対応しやすい資金使途で融資申し込みをする方法があります。

返済期間が短く、融資金額は小さく、資金使途が明確、この3つに該当すると、金融機関はプロパー融資がしやすいのです。

例えば、納税資金、賞与資金、つなぎ資金がそれに該当します。

納税・賞与資金はその名の通り、税金や賞与を支払うための融資です。仮にどちらも年2回の支払があるとしたら、次の賞与・納税時期まで半年程度と短期間での返済となります。プロパー融資で対応しやすい資金使途です。

そして、もう一つがつなぎ資金です。

近い将来(一般的には半年内程度に)入金確実な資金があるとします。それが何らかの理由で遅れたり、入金前に支払資金が必要となったりした場合、入金確実な資金を引き当てに調達される資金をつなぎ資金といいます。

例えば、建設業でしたら、建設現場に必要な材料費、外注費、人件費の支払が先行し、工事代金の回収はそれよりも後になるのが一般的です。諸経費支払時に融資を受けて、売上代金回収時に返済します。

このように金融機関の間での競争や、上記の資金需要発生を利用して、プロパー融資での資金調達をぜひ目指してください。

中小企業の経理部長・経営者の右腕として、経営改善、資金繰り安定、銀行との良好な融資取引、経理業務のサポートを行っています。このブログでは、中小企業経営者向けに資金繰りや経営改善・銀行融資に関する情報を発信しています。

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