法人クレジットカードのメリット

経理業務

クレジットカードがあれば、現金を持たなくても買い物ができますから非常に便利ですね。企業でも法人クレジットカードを利用することは、次のような面で楽できるメリットがあります。

経費精算が楽になる

経費精算は皆さんの会社ではどうしていますか。出張する社員がいたら、交通費や宿泊費代等の分を少し多めに仮払いし、後日、領収書を提出してもらい精算をする、または従業員が立て替えて、領収書の合計分を現金で支払うのではないでしょうか。

仮払いしてその後に経費精算しますと、経理を担当する者には結構負担になりませんか。クレジットカードで決済するようにすれば作業が軽減されます。

現金の管理が楽になる

現金管理を楽にするためには、できるだけ現金を持たない触らないことです。しかし、全ての経費をクレジットカードや振込で支払うのは無理でしょう。例えば、切手や収入印紙、現金のみの飲食店、商店街の会費等があると思います。

そのため、ある程度の現金は保有しなければならないにしても、極力使わないようにすると現金管理が楽になります。

現金が動かないことは管理も楽になりますし、実際の残高と帳簿上の残高合わないという事故も防ぐことができます。そのためにはカードを利用することが有効です。

経理業務が楽になる

カード利用は、利用明細が発行されるので仕訳入力は楽ですし、誰がどれだけ使ったかもわかりやすいです。それに会計ソフトにカードの利用データを読み込むことができれば、入力作業がかなり楽になります。

資金繰りが楽になる

利用金額が後日引き落とされるのですから、支払いが後になり資金繰りは楽になります。

デメリットもあります

このようにメリットの多いクレジットカードですがデメリットもあります。例えば、私的に利用する、無駄遣いをしやすい、ポイントを使ってしまうことが考えられます。

したがって、業務に必要な場合のみに使用する、無駄遣いをしない、ポイントは会社のものなどのルールを決めて、これらは当たり前のことですが徹底するようにしてください。

仕訳処理について

クレジットカードを使った場合の経理処理ですが、原則は①の通りです。

①原則処理

1月10日 (借方)消耗品費 (貸方)未払金 10,000円  A社から備品購入

2月10日 (借方)事務用品費(貸方)未払金 10,000円  B社からインク購入

3月10日 (借方)未払金  (貸方)普通預金20,000円  〇〇カード引き落とし

②簡便的処理

3月10日 (借方)消耗品費10,000円、事務用品費10,000円 (貸方)普通預金20,000円

①の方法が原則ですが煩雑になります。簡便的な②の方法は楽ですが注意が必要です。

例えば、毎月15日締め、翌月10日支払い、期末が3月31日だとします。

2月16日から3月15日分(4月10日に引き落とし)は、全て期末で未払計上しなければなりません。また、3月16日から3月31日までの分(5月10日引き落とし)も未払い計上しましょう。

計上し忘れたらその分利益が出るので、税務調査で怒られる心配はありませんが、余計な税金を支払うことになりますから、よく確認するようにしてください。