信用金庫は貸出金利が高い

銀行融資

経営者なら利益を1円でも多く稼ぎたいですから、無駄な経費はないかを定期的に確認していると思います。経営改善に取り組んでいる企業なら特に力を入れているでしょう。売上の増加による収益力改善は容易でなかったり、時間を要したりしますから、まずは売上や経営管理に貢献していない経費の削減となるはずです。

金融機関に支払う利息も経費ですから、0.1%でも借入金利を下げ支払利息を少なくしたいでしょう。借入金が1億円なら0.1%で10万円です。

信用金庫や信用組合は金利が高い

金融機関は規模の大きい順に、都市銀行(メガバンク)、地方銀行、信用金庫、信用組合となります。

メガバンクは融資の原資となる資金を低金利で集めることができますが、信用金庫や信用組合は大手銀行よりも高金利で調達しなければなりません。それに大手銀行よりも顧客を訪問しての支援に強みがあります。その分手間がかかるので、どうしても貸出金利はやや高めとなってしまいます。

金利よりも大切なもの

メガバンクは他行と融資獲得競争をすれば低金利を提示できますが、中小企業(特に小規模事業者)には融資取引では付き合いづらいことが多いでしょう。

信用金庫や信用組合は、中小企業や個人事業主が取引の中心になります。金利は大手銀行にはとてもかなわないけど、中小企業にも親切な支援が期待できます。

中小企業は資金調達を金融機関に頼らなければなりません。金利が多少高かったとしても、安定した資金調達で自社の経営をサポートしてくれる金融機関との付き合いを優先すべきです。

制度融資の検討

しかし、それは分かっているけど、やはり少しでも支払利息を減らして利益を出したいと考える中小企業経営者は多いと思います。そんな時は制度融資が使えないか検討してみましょう。

制度融資なら低金利で資金調達が可能

都道府県や市区町村では、中小企業が通常の融資に比べ、有利な条件で融資を受けやすくするための制度融資を用意しています。

制度融資のメリットは各自治体によって異なります。あらかじめ金利が低く定められていたり、金融機関が提示する条件で融資を受けた後、利子補給を受けられたり、信用保証協会の保証料補助があったりします。

金融機関から2.5%で融資を受けたとしても、1.5%利子補給されるとしたら、実質1.0%で融資を受けているのと同じになります。

それなら、信用金庫や信用組合とお付き合いしても、低金利で融資を受けることができます。

制度融資のデメリット

しかし、デメリットもあります。

通常の保証協会付き融資なら、取引金融機関から申し込んで信用保証協会が保証審査を行い、保証が出れば金融機関の審査が行われ、承認後に実行となります。

しかし、市区町村や制度内容によって手続きは様々ですが、(制度内容によっては)専門家の面談を受け、それからあっせん書(紹介書)をもらい金融機関に提出しなければなりません。したがって、資金調達に動き始めてから実行されるまで日数を要することになります。

また、市区町村の制度融資は、一般的に融資限度額が低く、多額の資金調達には向いていないこともあります

ただ、低利で資金調達ができることになりますから、自社の本店所在地の市区町村に低利で融資を受けられる制度がないかを確認してみてください。