インタレスト・カバレッジ・レシオ

銀行融資

損益計算書には5つの利益があります、上から「売上総利益(粗利とか粗利益ともいいます)」、「営業利益」、「経常利益」、「税引前当期利益」、「税引後当期利益」ですね。

利益ですからすべて大切ですが、その中でもどれを最も重視したほうがいいのでしょうか。

最終利益である税引後当期利益も大切なのは間違いありませんが、売上総利益から販売費および一般管理費を引いた営業利益、あるいはそこから主に支払利息を引いた経常利益だといえます。

確かに、営業利益は一会計期間で得られた営業活動による利益額を示していますから、非常に重要なのは当然です。しかし、中小企業の場合は金融機関からの借入金を活用して利益を獲得していくのですから、経常利益も重視する必要があるのです。

簡易的に借入金の返済能力を見るというと、「税引後利益+減価償却費」あるいは「経常利益+減価償却費-法人税等」を用いることも多いですが、営業利益を用いて計算することも多いですし、財務分析でも営業利益が利用されることは少なくありません。

ただし、営業利益と経常利益の間には営業外収益(受取利息、雑収入など)と営業外費用(支払利息)が計上されていることでしょう。

例えば、他の期では発生していない多額の雑収入が計上されていることがあります。例えば、保険の解約返戻金のようなものです。

そのようなケースですと、営業利益がマイナスなのに多額の雑収入で経常利益がプラスになるので、あまり評価できるとはいえませんね。そんなときは、インタレスト・カバレッジ・レシオを計算してみましょう。

インタレスト・カバレッジ・レシオとは、営業利益と受取利息・配当金の合計額が、支払利息・割引料の何倍かを示す指標です。

インタレスト・カバレッジ・レシオ=(営業利益+受取利息・配当金)/支払利息・割引料(倍)

事業利益(営業利益+受取利息・配当金)が金融費用(支払利息・手形割引料)の何倍あるかを示す指標です。借入金の支払利息・手形割引料が事業利益によってどの程度カバーされているのかを確認することができます。

「営業利益=支払利息」のとき1倍となりますから、1未満の場合には、営業利益から支払利息を支払うと経常利益は赤字となり、返済に回る利益はないということです。したがって、1以下ならば返済に回る資金は生み出されていないと考えられ、金融機関の融資姿勢は厳しくなってきます。金融機関も重視するところですから1以下なら早期の経営改善を進めましょう。

なお、減価償却費が少額ならば先ほどの計算式でもいいですが、多額の計上をしている企業も多いかと思います。その場合は、計算式の分子は「営業利益+減価償却費+受取利息・配当金」を用いてもいいでしょう。