決算書が読めない

決算書 中小企業経営

金融誌を出版されている方等から、「決算書が読めない銀行員が増えているそうです」と聞いたことがあります。

そういう銀行員もいるでしょう。ただ、私が会う銀行員にそういう方はいないので、ごく一部ではないかと思うのですが、それがそうでもないとおっしゃるのです。

確かに私が勤めていた銀行は、経営破綻寸前で減少する預金を何とか増やそうと、高金利で定期預金を獲得していました。だからその頃は融資の能力なんてどうでもよく、預金を獲得できる行員が評価されていました、しかし、今後それでは駄目だからと私が入行した時は3カ月ですぐに融資課に配属されました。

その影響で一部には高い能力を持った方もいたけど、まったく理解できていない方も結構いましたね。

他行ではそんなことはないでしょうし、研修もしっかり用意されていると思うのですが。もし本当なら、自分で決算書を分析することが減ったからかもしれません。

決算書の分析

経営者もできれば決算書が読めるようになって欲しいと私は思います。それはやはり金融機関と話すときに自社の決算書について詳しく説明できた方が、経営者としての能力はプラスに評価されるからです。

ただ、一般的な銀行員のレベルまで詳しくなる必要はありません。流動比率、自己資本比率、EBITDA有利子負債倍率等、財務分析に詳しくなくても大丈夫です。勉強したいならかまいませんが。

どうしても決算書や数字が苦手という方もいると思います。頑張って勉強したけど分からないなら仕方がありません。ただ、それでも決算書や試算表はよく見るようにしてください。それは、過去や今期の流れと比較して、何かおかしなところがないかをチェックするためです。それなら苦手な方でもできるはずです。

例えば次のようなところです。
・利益率が減少していないか
・売上高や利益が減少していないか
・想定外に増加している経費がないか

今期の流れや前期と比較して問題点がないかをチェックして、もしあればその原因を調査してみましょう。銀行員のような難しい(ように見える)分析はできなくても、これだけでも十分だと思います。そうするだけで問題点を解決するために経営改善ができるのです。もしよく分からないようでしたら当社でもアドバイスできます。

なお、勘定科目の内容で分からないところが出てくるかもしれません。「この科目にはどんな経費が含まれているのだろうか」「〇〇への支払いはどの科目なのだろうか」、これらは経理を担当している社員、あるいは顧問税理士に聞けば解決します。

先日、栃木県大田原市の顧問先(飲食業)を訪問してきました。そこの経営者さんは決算書読めませんし、減価償却のことが理解できません。しかし、毎月の売上高、材料仕入、利益率についてしっかりチェックされます。

試算表を渡す前に、「最近、野菜の値段が上がっているけど、65%は利益出るよう意識しているけど、どうですか」と質問を受けるのですが、試算表もほぼ同じ利益率になっています。

自分が意識して取り組んでいることが数字という結果に表れているか、経営課題が数字に表れていないか、それらをチェックするために決算書や試算表をよく見るようにしてください。