資金繰り

融資詐欺に気をつけましょう

2018-06-11

先週、訪問した顧問先様は、規模は縮小せざるを得なくなったものの、3期連続で利益を出すまでに回復しました。しかし、資金繰りが安定するにはもう少し時間がかかりそうな会社さんです。

そこの社長から1枚のファックスを見せてもらいました。「融資をします」という内容のファックスです。資金繰りで悩む中小企業のところにはこのようなファックスがよく届きます。「こんなファックスがよく届きます。やっぱり手を出さない方がいいですよね」とおっしゃるのでもらってきました。

そのファックスには以下のように書かれていました。ちなみに、カタカナ4文字の会社です。

〇〇〇〇株式会社 御中

経営力強化特別資金 与信枠設定通知

平素から格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。この度、中小企業様・個人事業主様を対象に優遇年率にてご利用いただける「〇〇〇〇特別資金」申請の受付を開始致しました。ご利用を希望される方は、本書にて申請をいただきましたら下記の条件にてご融資が可能です。申請期日までにFAXにて受付をいただけましたらご利用いただけます。

申請可能額:3,000万円
融資利率:実質年利1.09%
返済金額:180,738円(毎月27日)
返済年数:15年(180回)
保証料/手数料:融資利息に含む

その下には希望する金額、返済期間、住所、電話番号、代表者の生年月日や携帯番号等を記入する欄があります。必要書類として、代表者の運転免許証か保険証どちらかのコピーと書いてあります。

さらに一番下には「悪質業者にご注意:正規の金融機関・貸金業者が手数料・保証料の振込を要求する事はございません。」とまで書いてありました。

資金繰りが厳しい企業の経営者がこのファックスを受け取ったら、年利が極めて低いし、担保不要、3,000万円が出ればしばらく資金繰りから解放されると考えてしまう方もいると思います。

しかし、申し込んだら連絡は来るものの、「これから審査行います。そのために、審査料が必要になりますので、こちらに100万円お振込みください」等と指示があります。

指示通りにしても融資は実行されません。指定された振込先は、不正に取得した預金口座です。騙されたと気がついても、ファックスに書かれた住所にはそんな会社はありません。実際、ファックスに書かれてある住所はあったけどビル名は存在しませんでした。

同じ内容は、2018年1月5日のブログ『「融資します」という案内のファックス』でも書きましたが、当社の元顧問先も騙されました。契約が終了した後に約250万円騙されたと連絡を受けたことがありました。知り合いの士業やコンサルタントからも、顧問先が騙されたという話を聞いたことがあります。こんなのに引っかかる経営者はいるのかと思われる方もいるでしょうが、被害者は結構いるようです。

「融資をします」という内容のファックスには注意してください。

融資をするのに、審査料、保証料、手数料、供託金等が必要だと言われたら、詐欺だと思ってかまいません。

資金繰りに悩む中小企業経営者を食い物にする詐欺師はたくさんいます。このようなファックスが届いてどうしても気になるというのなら、1人では判断せず必ずお付き合いのある士業やコンサルタントにも相談してください。

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エム・エヌ・コンサル代表 瀬野正博

中小企業の経理部長・経営者の右腕として、経営改善、資金繰り安定、銀行との良好な融資取引、経理業務のサポートを行っています。このブログでは、中小企業経営者向けに資金繰りや経営改善・銀行融資に関する情報を発信しています。

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