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特別損失への計上

2020-07-16

今年の梅雨は大雨によって甚大な被害が発生しましたが、日本では毎年のように大雨、台風、地震等の自然災害が発生し、店舗、工場、その他設備が被害を受けるケースは少なくありません。

設備だけでなく商品や原材料等も被害を受けた企業もあるかもしれません。

経済産業省や中小企業庁では、「令和2年7月3日からの大雨による災害関連情報」で支援策を公表しています。

このように、企業活動では通常発生しない損失は、損益計算書の特別損失として処理することになります。

自然災害による損失に加えて、固定資産の売却による損失、固定資産の廃棄・処分した際の除却、盗難等犯罪に巻き込まれた際に発生した損失も特別損失に計上します。

通常の企業活動では発生しない損失は、必ず特別損失に計上してください。

金融機関が重視する利益は営業利益あるいは経常利益です。損失を売上原価や販管費に計上してしまうと、それら重視する利益が減少します。融資審査に影響しますから、特別損失に計上すれば、「特殊な損失が発生したために最終利益は赤字になりましたが、営業利益には影響がでていません」と説明ができます。また、金融機関も、特殊要因で赤字になったけど、収益力に問題はないと通常見てもらえます。

特別損失があるのですから逆に特別利益もあります。これも一時的なものですから、企業の実力により獲得した利益とはいえません。したがって、経常利益が赤字で特別利益によって最終利益が黒字になっても、金融機関はプラスに評価することはありません。

災害等により設備が損害を受けたら特別損失に計上するのですが、よく商品等棚卸資産が被害を受け販売できなくなってしまった、ということもあります。

それを売上原価のところで処理している企業があります。するとその分だけ粗利が減少し、収益力が落ちることになります。金融機関の評価にも影響しますから、もし被害を受けたらその分だけは特別損失に計上してください。

なお、特別損失に計上する場合は、税務署や税理士にも確認してください。被害を受けたことが分かるよう設備や棚卸資産の写真を撮っておく、廃棄処分を業者に依頼する際も、見積書や請求書に処分する内容を詳細に記してもらうなどしておくと、後で税務調査があっても問題になることはないでしょう。

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代表 瀬野正博

中小企業の経理部長・経営者の右腕として、経営改善、資金繰り安定、銀行との良好な融資取引、経理業務のサポートを行っています。このブログでは、中小企業経営者向けに資金繰りや経営改善・銀行融資に関する情報を発信しています。

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