金融機関(特に地方銀行)は、本店のある都道府県だけでなく県外にも進出しています。
当社のある千葉県ですと、千葉銀行は品川支店、恵比寿支店、京葉銀行なら品川支店、東陽町支店にここ数年で東京に支出しています。
東京都、神奈川県、大阪府等は、やはり全国の地方銀行にとっては融資先が多いですし、魅力的な市場であるため進出したくなるのでしょう。
一時期に比べると、大都市で積極的に融資をするというよりも、地元回帰を進めている地方銀行が増えてきました。地元では知名度があっても、東京等ではそうはいかず低金利競争になりあまり儲からないためです。しかし、隣接する他県への進出に力を入れている金融機関は多いです。
他県から来た金融機関と付き合ってみましょう
皆さんの会社の近くにも、地元では有名なのだろうけど、この辺ではあまり知られていない金融機関はありませんか。
そのような金融機関は。地元では高い知名度を誇っているでしょうが、地元を離れると無名であるため、融資の条件はこちらにとってかなり有利な内容を提示してくることが多いのです。低金利等を武器にしないと融資が取れないのです。
また、県外に進出する支店に配属される行職員は優秀な人が多いです。京葉銀行でそういう仕事をした経験のある行員とあいさつさせてもらったことがありますけど、やっぱり優秀な方でした。
したがって、他県に本店のある金融機関を取引行に入れると、今までの取引金融機関との間に適度な競争が生まれるので、自社にとって有利な資金調達がしやすくなります。
もし、あまり知らない金融機関が皆さんの会社を訪問してきても、聞いたことがないからという理由で門前払いにはしないでください。従業員さんにも必ずそう伝えておくといいでしょう。
メインは地元金融機関が原則
ただし、県外から進出する金融機関は、思うような結果が出ない場合、撤退する可能性も高いです。したがって、メインバンクにすることや、融資条件が良いからと地元金融機関からの融資をすべて借り換えるような事は避けるようにしてください。
他県から進出した地方銀行やメガバンクの融資条件があまりにも良いからと、長年付き合いのあった地元地方銀行との取引をほとんど移してしまった経営者さんがいました。
その後、業績の悪化によって態度が急変してしまい、経営が大きく不安定になってしまいました。これまでの地元銀行への非礼をわび、何とか許しを得て再度取引となりましたが、地元金融機関との取引も大切にしておきましょう。