公的資金繰り等支援制度

小規模事業者向けの融資・保証制度

2018-06-22

中小企業の中でも小規模事業者は、自社の信用力だけで金融機関から資金調達する事が難しいケースが多いでしょう。

小規模事業者は、売上を数社に大きく依存する事が多く、1社減少しただけでも赤字になってしまうことはよくあります。また、新規事業を始めてみたものの順調にいかない場合、そこから正常な状態に戻るには長期間を要することも小規模事業者なら珍しくありません。

そのため、プロパー融資を利用するよりも、信用保証協会付き融資や日本政策金融公庫を利用する事が多いと思います。

特に以下2つの公的融資制度と信用保証協会の保証制度は頼りになるでしょう。

マル経融資

小規模事業者経営改善資金融資制度(以下、マル経融資)とは、小規模事業者の経営をバックアップするために創設された、国(日本政策金融公庫)の公的融資制度です。

小規模事業者に不足している信用力を、商工会議所(商工会)からの推薦を受けることで補うことができる公的融資制度です。

ル経融資の利用条件

・融資限度額:2,000万円
・返済期間:運転資金7年以内、設備資金10年以内
・担保・保証人:不要(法人代表者の保証も不要。なお、信用保証協会も不要です)
・融資対象事業者
・従業員20人以下(宿泊業と娯楽業を除く商業・サービス業は5人以下)の法人・個人事業主。従業員に役員・臨時員は含めません。
・最近1年以上、同一商工会議所(商工会)の地区内で事業を行っている
・商工会議所(商工会)の経営・金融の指導を受けて事業改善に取り組んでいる
・税金を完納している
・利率:現在は1.11%

マル経融資利用の流れ

マル経融資利用の流れは以下の通りです。

無担保・無保証、低金利、かつ小規模事業者でも融資を受けやすい制度です。まだ利用したことがない小規模事業者様はぜひ利用を検討してみてください。

 

小口零細企業保証制度

小規模事業者への安定的な資金調達を維持する事を目的とした保証制度です。信用保証協会が保証し、民間金融機関が融資を実行します。

小口零細企業保証制度の概要

・保証対象者:常時使用する従業員の数が20人(娯楽業・宿泊業を除く商業・サービス業は5人)以下であること
・対象資金:運転資金および設備資金
・保証限度額:2,000万円
・責任共有:責任共有対象外、100%保証
・保証期間:運転資金10年以内(据置期間1年以内を含む)、設備資金15年以内(据置期間1年以内を含む)
・担保・保証人:原則として無担保、保証人は原則として法人の代表者のみ

金融機関の立場としては、小規模事業者で赤字や債務超過が続くと、融資には慎重になります。しかし、信用保証協会が金融機関に対して100%保証することから、保証が出れば融資は通常受けられます。

なお、小口零細企業保証制度は3月まで保証限度額は1,250万円でしたが、4月からは2,000万円に増額されています。過去に「限度額まで利用されていますから、しばらく融資は無理です」と言われたことのある小規模事業者さんでも、新たな融資を受けられる可能性ができました。

経営がかなり悪化しているのなら経営改善計画書の提出を

これらの制度は経営が悪化した小規模事業者でも利用がしやすいものです。しかし、必ず融資や保証を受けられるわけではありません。したがって、経営が悪化した状態にあるのでしたら、融資を受けたらどのような取り組みを行うのか、それによってどのような結果が見込まれるのか、現況と今後を経営改善計画書として作成し提出したほうがいいでしょう。

小規模事業者ではそのような作業は、かなりの負担となり困難かもしれません。

しかし、経営がかなり悪化しているのなら、専門家の支援を受けながらでも、現状分析と対策、今後の見通しを考えてみて欲しいと思います。

専門家へ支払う報酬を国が負担する公的制度がありますから、報酬支払いが不安な経営者様は利用されるといいでしょう。関心がある方は当社にご相談ください。

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エム・エヌ・コンサル代表 瀬野正博

中小企業の経理部長・経営者の右腕として、経営改善、資金繰り安定、銀行との良好な融資取引、経理業務のサポートを行っています。このブログでは、中小企業経営者向けに資金繰りや経営改善・銀行融資に関する情報を発信しています。

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