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スルガ銀行不適切融資問題 9月7日に報告書を提出

2018-08-30

スルガ銀行の不適切融資問題を調査している第三者委員会は、9月7日に報告書を提出する予定だと発表がありました。

最近は顧問先企業様を訪問すると、スルガ銀行の不適切融資問題が話題になりやすいですね。

この問題では、元専務執行役員が営業部門責任者として融資拡大を主導し、預金残高の水増しや源泉徴収票の改ざんで審査基準をクリアさせ無条件に承認させていました。

さらには、行員が融資の審査基準を事前にシェアハウス販売業者に伝えていたことも分かりました。

岡野会長が率いる取締役会が審査書類改ざんなど不適切な融資の横行を防げなかったことなどに、企業統治の欠如があったと結論づけるもようです。

どこの銀行でも預金残高や収入等は原本で確認するものです。本来はスルガ銀行でもそういう規定になっていました。しかし、実際はコピーで済ませて審査は形骸化していました。

スルガ銀行の行員には毎月1億円の有担保ローンの達成を強いるノルマが課されていました。法人向け融資も含めてならいいでしょうけど、個人のローンだけでは相当苦しいノルマだったと思います。そのため、行員が融資書類の偽造・改ざんに関与していました。厳しいノルマを課されている行員はそうせざるを得なかったでしょう。

審査部も認識していながら、融資拡大が優先されてしまい黙認しなければなりませんでした。

スルガ銀行だけでなく、商工中金、みちのく銀行、東日本銀行と不適切な融資が発生しています。不適切な融資に手を出さなければならないノルマは見直さなければなりません。

このスルガ銀行の問題で思い出した言葉があります。

それは「馬鹿な指揮官(あるいは、大将)、敵より怖い」です。

無能な指揮官の下では死ぬ確率が高く、優秀な指揮官なら命が助かる可能性が高いということを、兵士は分かっていました。

もちろん戦時とは違い命を落とすことはありませんが、この言葉は会社経営でも一緒です。経営者が交代しただけで、業績が大きく好転する(あるいは悪化する)ことは珍しい事ではありません。今は変化が激しくどちらに向いて進んでいくべきか悩む時代ですが、経営者が無能で誤った判断を下してしまえば、どんなに部下が頑張ったとしても企業の将来はありません。

私たち経営者は、そんな誤った判断を下す無能な指揮官にならないよう、常に情報収集や勉強を怠らず、そして部下や専門家からの報告、意見、アドバイスを参考にして優秀な指揮官になるよう行動していく必要があります。

この問題では、行員は加害者かもしれないけど、同時に無能指揮官の被害者でもあると思います。

スルガ銀行の強みは他行が融資しないような案件にも融資することでした。その見返りとして他行よりも高い金利を得てきました。しかし、この件で融資姿勢は変えざるを得ないでしょう。そうなれば他行と同じような融資対応となり、スルガ銀行の強みは失われることになります。周辺の大手地方銀行との統合もあるかもしれません。

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代表 瀬野正博

中小企業の経理部長・経営者の右腕として、経営改善、資金繰り安定、銀行との良好な融資取引、経理業務のサポートを行っています。このブログでは、中小企業経営者向けに資金繰りや経営改善・銀行融資に関する情報を発信しています。

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