資金繰り

支払順位

2017-02-21

どんなに利益が出ていようとも、資金が不足すれば経営していくことはできません。個人客以外を相手に商売をしていれば、売上が発生しても入金までに日数を要することが一般的で、先に仕入や給与等の支払いが発生します。

このような資金の流れの場合、黒字であっても資金繰りが苦しいことになります。

だから、資金繰り管理は非常に重要です。

毎月、売上の入金が経費や返済の支出を上回っているといいのですが、そうはいかない月も出てくるでしょう。

手持資金が潤沢にある中小企業は多くありません。売掛金の入金以上に支払いや返済が発生することはよくあります。資金に余裕がない企業は支払いに順位を付けなければならない時もあります。

支払順位を付ける

 

手持資金と入金される売上代金以上に支払いや返済がある場合は、相手先のいくつかは待ってもらわなければなりません。その場合、次のような支払順位となるでしょう。

1従業員の給料

2仕入先や外注先

3諸経費支払い

4税金や社会保険料

5銀行への返済

順位をつけるとしたらこのようになります。1と2に差をつけることはできないという企業も多いとは思います。

給料は最も優先しなければなりません。従業員がいなければ(当たり前ですけど)販売や製造等、様々な場所で支障が出てしまうますから。それに支払いが遅れると自社の経営を不安に思い、退職が増えますし、日々のモチベーションにも影響します。

次に仕入先や外注先です。売上原価や製造原価において大きな割合を占めますから、資金繰りが苦しい時は支払いを遅らせたいものです。

しかし、信用不安が発生すれば商品や原材料の納品に影響が出てしまいます。

経営改善において、親しい仕入先の協力を受けて分割払いにすることもありますが、給料の次の優先すべきです。

3の諸経費支払いについては、販売や製造に直接関わるものがありますから3番目に優先すべきですが、多少遅れても直ちに経営には影響ないものもあります。

4の税金や社会保険料については、日本国内で経営する企業として期限内に支払うのが義務ではありますが、事業継続がまずは優先です。税務署等に分割納付の件で相談に行くと、かなり厳しいこと言われることもあります。だからといって避けるようなことをしてはいけません。期限内納付が難しければ、必ず事前に連絡・相談をして協力してもらえるようにしましょう。

次の納付期限までには分割してもらえる可能性は高いといえます。

納税はしない、連絡もせず放っておくと、税務署から連絡が来るでしょう。それでも無視をしていると、預金口座を差し押さえてくる可能性がありますから注意してください。

銀行への返済が最後

一番順位が低いのは銀行への返済です。

リスケジュールをしやすくなったこのご時世、未だに支払順位を1位にしている中小企業に出会います。わざわざ高金利で借りて銀行に返済をしていることもあります。

過去に当社のお客様に1社そのような中小企業がありました。新規融資が出ないのは明らかで、もう何年も返済を減額してもらうよう私は言い続けたのですが、税金を滞納させ、個人で資金調達をして返済していました。

利息は支払っても元金返済は0円か減額してもらい、銀行以外の支払いに影響が出ないようと言っていたのですが、銀行が怖いのでしょう、それともいつか融資をしてくれると思い込んでいるのか、最優先にしていました。

もし皆さんがそのような考えをお持ちでしたら、売上の入金から、仕入・外注費、人件費その他諸経費、税金・社会保険料を支払い、そしてその残ったお金で銀行に返済していくという感じで考えて欲しいと思います。

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代表 瀬野正博

中小企業の経理部長・経営者の右腕として、経営改善、資金繰り安定、銀行との良好な融資取引、経理業務のサポートを行っています。このブログでは、中小企業経営者向けに資金繰りや経営改善・銀行融資に関する情報を発信しています。

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