中小企業再生支援セミナーに参加してきました。
といって前半だけですが。
事業再生を果たした中小企業の代表として、株式会社玉寿司と株式会社佐田の社長から体験談等のお話がありました。
今は優良企業ではありますが、10年以上前は銀行への返済が困難、日々の仕入にも困る手元現金しかない、税金や仕入代金も滞納がある、どちらもギリギリの資金繰りの会社さんだったようです。
両社とも事業再生計画書を作成して金融機関に提出するのだけれど、全く内容を理解してもらえなかった苦しい経験をされていました。
株式会社玉寿司は社名の通り寿司店を経営しています。計画書が完成した時点で考えられるリスクはもちろん織り込んだのでしょうが、突如想定外のことが発生しただけで「この計画書の内容全てが信用できない」と机をたたかれたりしたそうです。
株式会社佐田は紳士服製造をされていますが、「斜陽産業の最右翼なのにこんな売上が増加する計画は信用できない」と言われていました。
銀行員も計画書を信用したいでしょうが、かなり資金繰りの苦しい企業少しでも計画を下回れば倒産というリスクが大きいため、そうなれば自分の管理能力も問われるから余計厳しい事を言ってしまうのでしょう。
まあ、計画書以前に融資先の事業をそもそも理解していないことも多いですけど。とにかく経費を削れとしか言わない人も多いです。売上に貢献している経費まで削減しろと言ってくる銀行員はいますからね。
しかし、お二人ともそうやって銀行員にいじめられたおかげで、経営者としての能力が鍛えられたようです。
事業再生を果たした企業の共通点は次の点です。
・どちらの先代社長も従業員と取引先を守るためなら、全てを失ってもかまわないという覚悟が出来ていました。
・現社長はどちらも父親である先代社長から引き継いだのですが、困難に立ち向かい必ず再生させるという強い気持ちを持っていました。
・両社とも従業員はコストという考えはなく財産あるいは家族という考えで接していました。特にこの意識は強かったです。経営が悪化しても再生できるポイントは従業員であるのは間違いありません。
経営者一人では難しく従業員の支えが必要です。そして、お二人とも信頼できる財務部長や右腕がいました。
そのような存在があるかどうかは経営に大きな影響を与えます。経営が誤った方向に進んでもすぐに軌道修正することができます。
当社でも中小企業経営者のよき右腕や経理部長となって、企業の成長や安定した経営ができるようお手伝いしています。
もし社内にそういう人材がいないと感じておられるようでしたら、ぜひ一度ご相談ください。