採算性で評価されないために

ある企業が3つの銀行(A、B、C)と付き合っているとします。

A銀行には預金取引のみで売上の入金はすべて入り、B,Cへの返済や支払い分が振り込まれる。
B銀行は融資取引が中心で、返済が済むと毎月末の預金残高はほとんどない。
C銀行は仕入代金や給与等の支払用口座があるだけ。

各銀行は次のように考えるでしょう。
・A銀行からすると毎月の入金が確認できるし融資取引をしたい。預金残高はあるが、利息収入はないし手数料収入もほとんどない。
・B銀行は融資があるので利息収入はある。融資残高に応じて少しは預金も置いてくれないだろうか。また利息収入だけでは儲けが少ないので手数料収入も獲得したい。
・C銀行は、振込手数料は得られているが、各支払に使うなら取引先の入金をうちに指定してくれないだろうか。そして融資の獲得もしていきたい。

金融機関としては、融資だけでなく、預金、その他手数料収入も獲得したいものです。

ご存じのとおり、低金利の影響、金融機関同士の競争激化で、融資の利息だけではそれほど儲からない非常に厳しい環境にあります。無理な獲得競争で融資残高は増えたとしても儲からないのです。だからどこの金融機関も手数料収入を強化していますし、あまり過度な金利競争には加わらないように動き始めた金融機関もあります。

預金や融資の残高も大切ではありますが、採算性を重視するようになってきたように思うし、これからその流れになってくるのではないでしょうか。

取引内容によっては、これまで通りの条件での融資が難しくなるケースが増えてくると思います。

融資残高の多い金融機関に預金を置いておくことに抵抗があるかもしれませんし、経理作業の効率面から入金口座と支払口座とに分けている企業もあるでしょう。それに売上先に口座変更をお願いするのが無理ということもあるでしょう。大手企業が相手ならメガバンク限定とかありますし。

しかし、金融機関も普段の取引振りから儲けの少ない先との取引見直しも考えられるので、これからも良好な取引を維持したいのなら、融資取引に応じた預金残高や手数料取引で対応することも必要です。

 

金融機関は住宅ローンをよく推進していますが、それだけではあまり儲かりません。それでも住宅ローンを推進するのは、その後のマイカーローンやリフォーム論等の個人ローンの利用、保険や金融商品の購入手数料獲得など、長いお付き合いの中での利息や手数料収入を期待しているのです

法人もそうです。低金利で融資をしているけどそれ以外の取引が手薄なら対応の見直しもありえますので、金融機関にもメリットを与えながら、こちらも良い条件を提示してもらうよう上手く付き合っていきましょう。

銀行や税理士事務所等で勤務した経験を活かし、経営者の右腕・参謀として資金繰りや経営改善、銀行取引についてご支援します。相談できるコンサルタントや専門家がいなければいつでも連絡してください。

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