リスケジュールの手順

基本的に中小企業経営者は真面目な方が多いと思います。だから金融機関への返済日に何とか遅れないようにと一生懸命になります。自分の生活を切り詰めたり、個人的に借入をしたりして返済をする方もいます。

ただ、経営は頑張ってもうまくいかないことはあるし、自然災害や世界的な経済危機が発生したら、どんな企業であっても影響を免れることはできません。優良企業であっても資金繰りが危機に陥ることはあります。

そんなときに無理をして高金利で資金調達をすれば、一時的に資金繰りが落ち着くだけですぐにおかしくなっていきます。

すでに「しばらくの間はご融資できません」と言われているのでしたら、リスケジュール(リスケ)交渉をしましょう。

先週ある銀行員(関東地方の銀行)とお会いしたのですが、リスケの相談が増えてきたそうです。「もう資金繰りがどうしようもできない、返済をストップさせてほしい」と。もしみなさんもそれに近い状況であれば、無理せずリスケ交渉を進めた方がいいでしょう。

■訪問して相談

まずはメインバンクにリスケの相談をしましょう。現時点での経営状況や今後の見通し(特に資金繰り)についても説明してください。

こちらがお願いする立場です。電話で「そちらに訪問して相談したいことがあるので時間を空けて欲しい」と伝えましょう。

いつもの明るい雰囲気とは違い、やや暗いというか落ち着いた口調で話す方が多いので、金融機関担当者も雰囲気から「もしかしてリスケの相談かな」と感じ取ってくれるはずです。

昔と違いますから、担当者がリスケと聞いて「リスケを依頼する前に、御社が持っている資産を売却しろ」だとか「リスケなんかには応じられない」なんて反応は基本的にないはずです。

最初にメインバンクに相談するのは、他行に相談すると必ず「メインさんはどうおっしゃっていますか」と聞かれるからです。そこで「〇〇銀行の××さんからは支援に前向きなお返事をいただいています」と言えば、メインバンクに同調して支援への流れになるでしょう。まだ相談していないと言えば「メインバンクさんの支援はいただけるのか確認してから来てください」と言われてしまいます。

例外はありますけど、メインバンクが支援の姿勢を見せれば、他行も同じく支援表明することが多いです。

■書類は後でもいい

できれば相談時に資金繰り表や経営改善計画書を提出したいのですが、ほとんどの中小企業はすぐに準備ができないかと思います。

そこでまずは資金繰り表だけでも持って相談してください。そして例えば「半年程度返済をストップさせてください。これから3カ月以内に経営改善計画書を提出し、今後の改善策や返済計画をご説明します」と伝えれば、はじめてのリスケなら応じてくれるでしょう。

■金融機関への説明

経営改善計画書が完成したら、融資取引があるすべての金融機関に説明し同意を得なければなりません。全行一致で支援してくれる可能性が今は非常に高いと思いますが、すぐに同意しない金融機関が出てくることもあります。そんな時は関係者を集めてバンクミーティングを開催するケースもあります。

金融機関に集まってもらい、経営改善計画の説明をします。経営改善計画の内容、今後の数値見通しと返済計画についてです。こうすることで全金融機関が企業の状況を共有できますし、反対する金融機関も協力せざるを得ないようにするのです。

また、取引金融機関の数が多い場合は訪問が面倒なので、協力的であったとしてもバンクミーティングを開催することがあります。

「リスケの相談が恥ずかしい」「書類の準備ができていない」そんな理由で対応が遅れれば、より資金繰りは悪化していきますから、まずは行動しましょう。

中小企業の経理部長・経営者の右腕として、経営改善、資金繰り安定、銀行との良好な融資取引、経理業務のサポートを行っています。このブログでは、中小企業経営者向けに資金繰りや経営改善・銀行融資に関する情報を発信しています。

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