融資スタンスが変わり始める

昨日のブログで、顧問先が少額ながらプロパー融資による資金調達が成功したと書きました。

プロパー融資が推進されている理由としては、金融機関の融資獲得競争が熱心であること、そして担保や保証に過度に依存することが問題視されたことにあります。

プロパー融資ですから、金融機関の立場からするとリスクは高いものになりますが、保証料がない分、少しでも金利を上乗せさせてもらえる可能性があります。

しかし、銀行の2019年度上期決算では、長引く低金利によっておよそ7割が減益または赤字転落です。そして与信費用が上がってきています。融資先の倒産に備えるための費用なのですがこれが増加しているのです。

どの業種でも倒産による貸し倒れや、業況悪化による延滞が出始めています。それに11月11日のブログ(粉飾決算が一因となった倒産が増加)に書きましたけど、粉飾決算が一因となった倒産が急増しています。長年にわたって粉飾を続けていると見破るのが難しいことはあります。優良先だと思っていたら突然倒産する、金融機関としてはそのような突然の倒産を最も恐れます。

さらに人手不足倒産が上昇しています。

倒産増加や景気悪化になっても、中小企業を支援する姿勢に変わりはありません。しかし、金融機関は倒産や与信費用の増加によって信用保証協会の利用を求められるケースが増えてくるかもしれません。

 

今後の経済の動きによっては、金融機関も自分たちの保全強化に動きをしてくる可能性があるのです。信用保証協会が付いても融資が受けられればいいのですが、これまでよりも日数を要したり調達コストは上昇したりすることが考えられます。

それと、中小企業金融円滑化法がスタートしたのが2009年、施行されてからもう10年がたちました。返済条件を緩和してもらいながらなんとか延命している中小企業はかなり多く存在します。

金融円滑化法が終了してからも金融機関は資金繰り支援を行ってきました。企業が再生に向けて順調に進んでいるのなら、今後も継続して支援の可能性は高いでしょう。しかし、ただだらだらと延命している企業はそろそろ難しい対応を迫られる可能性もあるかもしれません。与信費用が増加しているということは、融資先の倒産等により回収不能に備えていると憂いことになりますから。

再生が進んでいる企業はもちろん大丈夫ですが、金融機関の甘い対応に油断している企業はこれから厳しい対応を受ける覚悟が必要でしょう。

「本当に再生に向けて頑張っているけどもなぜか結果が出ない」、そんな企業もあると思います。でもあせらず何が間違っているのか一度立ち止まって原因をチェックしてから行動するようにしてください。

中小企業の経理部長・経営者の右腕として、経営改善、資金繰り安定、銀行との良好な融資取引、経理業務のサポートを行っています。このブログでは、中小企業経営者向けに資金繰りや経営改善・銀行融資に関する情報を発信しています。

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