銀行融資

経営計画書1期目の数字は固めで

2021-08-02

当社では経営計画書(事業計画書)の作成はどの企業でも行うべきであると考えますが、経営計画書を作成するのは、業績悪化が理由で新規融資やリスケジュールの支援を要請する場合が多いでしょう。

計画書には数値計画が必須ですが、期間は一般的に3年~5年、長ければ10年ということもあると思います。

金融機関から何らかの支援を得るために作成するとしたら、注意すべきことがあります。それは1年~2年は確実な数値計画にしましょう。できもしないバラ色計画にしないことです。

金融機関担当者が最も恐れることは、支援した直後から計画通りにいかないことです。新規融資をした直後に延滞をした、リスケジュールをした途端に資金ショートをした、そんなことになれば担当者の責任に発展する可能性があります。3年や5年も先の計画であれば、さすがに精度は劣ってしまいますし担当者の責任にはなりません。

長期計画を策定しても、5年程度先は現時点での内部・外部環境とは全く違うでしょうし、自社の願望も含まれているでしょう。しかし、1年から2年程度は極めて精度の高い計画にして、自信を持って「この計画は間違いなく実現可能ですよ」と言えるようにすべきです。

したがって、減収減益の企業が1期目から増収増益に転じることは、絶対にないとは言えませんが実現可能性が低いでしょう。明確な根拠がない限りは減少傾向に歯止めがかかる、良くても横ばいの計画となるでしょう。

また、おそらく数値計画は1年ごとになっていると思いますが、1~2年は月次の「損益計算書」「貸借対照表」、そして「キャッシュフロー計算書」あるいは「資金繰り予想表」を作成してください。年間の数字ではなく月間の数字を並べた資料にしましょう。その方が金融機関担当者にも理解してもらいやすいと思います。

支援が受けられなくなるとの不安から、急激な回復を見込んだ数値計画を希望する経営者が多いようです。金融機関の中にも、できもしない計画を提出させることがあります。もちろん根拠があってならかまいませんが、そうでないのなら少なくとも80%以上は達成できるようにしてください。

経営改善計画書を作成する際は、「5年以内に債務超過解消」「3年以内に黒字転換」「債務償還年数が10年~20年以内」などが必要だからと、それに合わせたできもしない内容になっていることも見受けられます。

そういう基準をクリアできるならもちろんそうした方がいいし、目標にするのはかまいません。しかし、大幅未達となれば信用を失いかねませんから、意識し過ぎず実現可能性の高い計画にしましょう。

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代表 瀬野正博

中小企業の経理部長・経営者の右腕として、経営改善、資金繰り安定、銀行との良好な融資取引、経理業務のサポートを行っています。このブログでは、中小企業経営者向けに資金繰りや経営改善・銀行融資に関する情報を発信しています。

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