効果のない銀行融資対策

資金調達で悩む中小企業からご相談を受けていると、面談中に時々出てくるのがこの2つです。
・東京信用保証協会がダメなら、千葉県に本店を移転して千葉県信用保証協会に申し込めばいいのではないだろうか
・私はこのA社以外にもう一つ別会社(B社)を持っている。そっちで資金調達ができないものか。

信用保証協会がお互い通じていない関係ならそれも可能かもしれませんが、残念ながらそうはなっていません。各信用保証協会によって保証審査に多少差はあったとしても、そのためにわざわざ本店を移転するのは無駄になる可能性が極めて高いです。それに無担保枠は一法人で8千万円です。他に移ったからとってそれが増えるわけではありません。

したがって、東京都では保証枠が一杯になったから、あるいは当社の評価が低いからといった理由で他県に移っても分かってしまいますし意味がありません。やっても無駄な移転登記費用が発生するだけですからやめましょう。

2つめのA社以外にB社があるという企業ですね。当初は資金調達が目的ではなく、新しい事業を別会社でスタートした等の理由で複数の企業を保有している経営者はいます。そして、たくさんの企業を保有していれば、その分だけ資金調達できると考えている方がいるのです。

もしA社ではそろそろ資金調達が難しい借入残高になっていたとしても、B社が業績好調ならいいでしょう。しかし、A社を見るとぜひ融資をしたい経営状況であったとしても、B社は大幅な赤字が続いている、あるいは休眠に近い企業であれば、直ちに融資は否決とはならなかったとしても極めて慎重な姿勢となることが考えられます。

A社とB社は別の企業であり別人格ではあります。しかし、経営者が同一人物であれば、通常はA社とB社は同一法人であると判断するのです。そのような場合は両社を合算して考える必要があります。それは金融機関そして信用保証協会どちらもそのように考えます。

というのも経営者が一緒なら、A社が好調なのを利用して資金調達し、業績の悪いB社に資金を融通する可能性がとても高いと考えられるからです。

したがって、別法人を保有してたとしても実質一体のものとして融資の可否を判断しますから、別法人の経営状況によると考えてください。

銀行や税理士事務所等で勤務した経験を活かし、経営者の右腕・参謀として資金繰りや経営改善、銀行取引についてご支援します。相談できるコンサルタントや専門家がいなければいつでも連絡してください。

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