これからの銀行融資に必要な書類

緊急事態宣言が解除され、コロナウイルスのワクチン接種も始まり、収束に向けて動き始めてきました。

3月末で民間金融機関によるいわゆるゼロゼロ融資は終了を迎え、徐々に通常の審査に戻っていきます。これまで1年以上、通常に比べれば緩めの審査が続きましたから、4月以降はその反動で引き締めに入る可能性があります。

収益力が悪化し、借入金残高が急増した中小企業が金融機関とうまく付き合うには、資金繰り表と経営改善計画書の作成・提出が今以上に求められるでしょう。

■資金繰り表

入金と出金の推移を主に月ごとにまとめた表です。特に資金繰りが苦しい場合は、毎日の入出金を表にした方がいいと思います。

売上代金の回収が減少、そして金融機関からの資金調達が難しくなると、「入金<出金」の月が増加し、資金ショートする可能性が増加します。

したがって、今後の資金の動きを把握できる資金繰り表を求めてきます。求められなかったとしても、自社の資金繰り管理のためには作成するべきでしょう。資金繰りが苦しいのに資金を管理していないなんて、非常に危険な経営をしているといえるからです。

実際、当社顧問先でリスケジュールをしていると、メインバンクから「半年程度先の資金繰り見通しを作成してくれ」と言われます。

ぜひ要求される前に作成しましょう。なぜなら、言われてから作成するようでは時間がかかり、金融機関を待たせることになります。時間がかかれば、「金融支援を受けるために、企業に都合のいい資金繰り見通しを作成しているのでは?」と疑われることになります。

■経営改善計画書

そして、経営改善計画書も非常に重要となります。

コロナで減少した売上をどう回復させるのか、膨らんだ借入金をどう返済していくのか、自社の経営改善計画をまとめた書類です。特にコロナ前から経営が悪化していた企業は、なおさらこのような計画書が必要になるでしょう。

資金繰り表と一緒で自社の経営が悪化しているなら、経営改善計画書は自主的に作成するものです。金融機関に提出を求められてから作成する書類ではありません。

必ず提出を求められるわけではありませんが、金融機関は経営改善策の具体的内容、そして今後の見通しがまとめられた計画書があり、内容も実現可能性の高いものであれば、金融支援にも前向きになりやすいのは間違いありません。

もう一度言いますが、資金繰り表や経営改善計画書は、金融機関に言われて作成する書類ではありません。

「資金繰りが苦しくなってきた、資金ショートを起こさないために管理しよう」「売上が減少し赤字が続いている。どこに問題があるのか原因を見つけ改善策を考え、改善策の効果から5年ぐらい先の数値計画を考えてみよう」と、自主的に作成するものです。

その方が内容に信頼性があり金融機関は支援がしやすく、先を見通して経営をしていくので、自社の改善が成功する可能性は高いでしょう。

銀行や税理士事務所等で勤務した経験を活かし、経営者の右腕・参謀として資金繰りや経営改善、銀行取引についてご支援します。相談できるコンサルタントや専門家がいなければいつでも連絡してください。

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