資金繰り 銀行融資

今後の経営が不安ではありませんか

2022-03-09

東京商工リサーチや帝国データバンクは、倒産件数や金額等について情報を提供しています。

2022年2月の倒産件数については、帝国データは428件、東京商工リサーチは459件、どちらも低水準で推移しているとのこと。

東京商工リサーチ、2022年2月の全国企業倒産459件

帝国データバンク、3月8日「コロナ融資後倒産」動向調査

コロナ融資やリスケジュール等による金融機関の手厚い支援で資金繰りを支えた結果、それが実現できましたが、これからは注意が必要です。

 

代位弁済は増加

一般社団法人全国信用保証協会連合会が公表した代位弁済の件数及び金額については、どちらも前年同月比は昨年9月から100%を超えています。

代位弁済とは、中小企業が金融機関へ返済できなくなった場合、信用保証協会が企業に代わって返済をすることです。「だいいべんさい」と読むので銀行員は略して「代弁(だいべん)」と言います。代位弁済後、企業は信用保証協会に返済することになります。

令和3年6月辺りまでは低く抑えられてきましたが、7月辺りから徐々に急上昇しています。

代位弁済前年同月比

前年が低水準で推移したから余計に前年同月比が上昇しているともいえますが、ただ件数、金額で見てもやはり増加しています。

代位弁済件数金額

 

代位弁済をしたからといって事業ができなくなるわけではありません。しかし、増加しているということはそれだけ資金繰りの苦しい中小企業が増加しているわけですし、金融機関も支援を断念したということです。

材料や燃料の上昇、販売不振、そして経営者の事業継続意欲の喪失により、今後もこの傾向が続くのではないでしょうか。

 

コロナ融資の返済負担が不安なら

新型コロナウイルス感染症の拡大によって業績が悪化、多くの中小企業がコロナ融資を受けて何とか乗り切りました。そして返済が既にスタートして資金繰りが苦しい、あるいはこれから返済が開始されるので不安な企業もあるでしょう。

現時点では資金繰りにまだ余裕があってもこれから返済がスタートしたらどうでしょうか。現状の資金繰りではかなり負担になるのではありませんか。

コロナでの資金調達よる今後の返済額の増加に加え、いろいろと値上げも聞かれるようになりました。運送業の顧問先では燃料が高騰、建設関係では資材の値上げに加え、納品が非常に遅れているとのこと。

これからは倒産が増加すると考えた方がいいでしょう。

経営者の皆さん、御社は次のような状況になっていませんか。

・これから返済がスタートすると資金繰りが不安だ
・返済が始まったら手持資金が減少してきた
・売上が減少し続け、年商と借入金残高がほぼ一緒の水準にまでなった
・返済額の負担が増大し、税金や社会保険料あるいは取引先への支払いが厳しくなった

特に金融機関への返済が増加し、取引先への支払いや、納税等に影響が出たら今後の事業継続に大きな影響を与えます。少しでも資金繰りに不安があるのなら今のうちから確認と対抗策の実行を。

 

■少しでも不安があるのなら専門家に相談

借入金が増加し返済負担が大きいだけで、損益計算書はそれほど悪化せず利益が少額でも出せているのならいいでしょう。

しかし、コロナ前から赤字であったり、返済負担が大きかったりしていた経営状態であったなら、手持資金が潤沢であったとしても一時的なもので直ちに改善策を実行しなければなりません。

社内だけではどうしようもできないのなら、経営改善の専門家に相談する必要があります。顧問税理士が経営コンサルタントとしても優秀なら理想的です。しかし、そうでない場合はご自身で探すしかありません。金融機関等から紹介してもらえる方が安心できるとも限りません。

もうどうしようもないところまで追いつめられてから依頼しても手遅れになるかもしれませんから、ぜひ今から専門家に相談し適切なアドバイスを受けましょう。

特にコロナ融資ばかりの融資先については、金融機関はリスクが基本的にありません。ほとんどが100%保証されているため、もし倒産しても信用保証協会が弁済してくれますから、経営支援が疎かになることはよくあります。

特に今月は3月ですから融資申込みが増える月です。資金繰りに悩み金融機関からの資金調達を希望している中小企業は多いかもしれません。しかし金融機関の反応があまり前向きでなければ今から相談してください。

 

■専門家への報酬を国が補助

専門家に相談をして、これまでの経営を見直すために経営計画書の作成、あるいは金融機関にリスケジュール等の金融支援を受けるために必要な経営改善計画書の作成をサポートしてもらった場合は、専門家に支払う報酬の一部を国が負担してくれる制度があります。

コロナで資金繰りが苦しいのなら、そのような制度を利用するのもいいでしょう。詳しい内容を知りたい場合はこちらをご覧ください。

対応が遅れるほど企業が選択できる手段は減っていきます。「まだ何とかなるかもしれない」と言っている間にも悪い方向に進んでいるかもしれません。どうか早い行動を心がけてください。

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代表 瀬野正博

中小企業の経理部長・経営者の右腕として、経営改善、資金繰り安定、銀行との良好な融資取引、経理業務のサポートを行っています。このブログでは、中小企業経営者向けに資金繰りや経営改善・銀行融資に関する情報を発信しています。

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