自社に有利となるような決算説明を

決算書は一会計期間(通常は1年間)の経営成績を表しています。会計期間が4月1日から3月31日でしたら、損益計算書はその期間の売上や利益等、貸借対照表は3月31日時点での財政状態が表示されています。

1年間、順調な経営ができていれば、利益が出た損益計算書になっているでしょう。そして貸借対照表は借入過多ではなくしかも債務超過でもないなら、金融機関からは「借りてください」と言われる可能性が高く、スムーズに資金調達ができることでしょう。

逆に赤字のこともあります。日本の中小企業の約7割は赤字ですから、こちらの方が多いと思います。

金融機関によっては、赤字という理由でいい返事をしないこともあるかもしれません。けれども、例えば「4月から6月は売上があまり立っていなかったが、それ以降は売上も増加し赤字幅も縮小、1月以降は利益が出ている、しかし、1年間のトータルでは赤字だった」ということもあると思います。

その場合は、決算書の内容を月ごとに分けて出してみましょう。会計ソフトは決算書だけでなく試算表も作成できますし、それは月ごとに表示することが可能です。

金融機関に対して「売り上げは増加傾向にあります」と説明しても、金融機関は決算書の赤字を見ながらその説明を受けても、「本当に増加するの?」となってしまうかもしれません。

月ごとの収支を明らかにすることで、「トータルは赤字だけど売上は順調に伸びている。このままいけば次の決算は黒字になりそうだ」と期待してもらいやすくなります。同じような状況にある企業は、1年間の数字をまとめた決算書だけでなく、月ごとの数字を提出するといいです。

 

本来、金融機関は赤字決算という理由だけで、融資の申し込みを門前払いするべきではありません。なぜ赤字になったのか、改善策や今後の見通しはどうなっているか、今回融資をすることで実現可能性は高いのかを審査するべきでしょう。

しかし、赤字であるという理由だけで、そのような対応を受けてしまう中小企業は多いです。効率よくノルマをこなしていこうとなると、面倒な感じの企業よりも決算内容が良好な企業を優先したいのが銀行員の本音です。

だから、赤字で悪い決算内容であったとしても、先ほどの例のように、月ごとに表示することでよくなっていることを説明できないか、自社のアピールできるところを探してみてください。

それ以外にも、部門ごとに集計しているなら赤字部門が明らかになり、その部門を廃止すれば今後の利益計上は確実であるとか、前期と比較することで経営改善が進んでいることを説明できないでしょうか。今後の見通しが少しでも明るいと理解してもらえるような資料を提出しましょう。

中小企業の経理部長・経営者の右腕として、経営改善、資金繰り安定、銀行との良好な融資取引、経理業務のサポートを行っています。このブログでは、中小企業経営者向けに資金繰りや経営改善・銀行融資に関する情報を発信しています。

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