中小企業経営

はしご相談

2017-07-07

はしご受診

医師との相性が悪い、薬を飲んでも効かない等の理由から、病院を転々としてしまうことをはしご受診といいます。

患者の立場としては、辛い症状であるほど早く治りたい気持ちから、「もっと優秀な医師がいるのでは?」「もっと効果のある薬があるのでは」と思ってしまでしょう。しかし、すぐに薬の効果が出ない病気もあるでしょうし、いろいろな治療を試してみる必要のある病気もあるでしょう。

はしご受診は、医療費がかさむ、時間の無駄となる、そもそも治療が中途半端になってしまいます。それに同じ検査を繰り返すことにもなるのでデメリットの方が大きいですから、信頼できる医師がいるのならしばらく治療を続けた方がいいでしょう。

はしご相談

当社にはそれと似た「はしご相談」が時々あります。

当社へ相談に来られる経営者さんの中にも同じような方がいて、いろいろな専門家にはしご相談をされているのです。

資金繰りに困った経営者が無料相談で、「当社は資金調達できないでしょうか」と相談し、どのコンサルタントからも「難しい」や「無理だ」との回答をもらい、自社に都合の良い回答が得られるまで電話相談をし続け当社に相談されるのです。

以前あったのですが、10人以上の専門家に相談してから当社に電話をされた方がいました。はっきり言って金融機関からの資金調達は不可能な状況であったため、正直にその内容を伝えました。

そして数か月した頃、またその経営者から電話がありました。当社に相談されたのを忘れていて「初めまして、栃木県の株式会社〇〇です)とおっしゃったので前回お電話いただいたことを伝えると、それまで全国の資金調達に関する専門家に相談し続けていたようです。

もう一度お話を聞いていると、かなり高金利や高い手数料を支払って資金調達しており、前回よりもさらに悪い方向に進んでいました。

信頼できる専門家を決めて資金繰り改善を進めるべきなのです。

楽な方法はない

「経営悪化が続き資金繰りが苦しい。立て直しをしたいがどうしたらいいか」との相談もよくあります。

当社なら「(粉飾決算等の方法は使わず)まずは資金調達を目指し、それが困難ならリスケジュールをしながら経営改善をしていく」という回答になろうかと思うのですが、「面倒くさい」「早く苦痛から逃れたい」と感じる経営者は、もっと楽な方法を提案してくれる専門家になびいてしまいます。

実際、私のアドバイスを受けて経営改善のお手伝いを始めたものの、私の知らないところで別の専門家に相談していた方がいました、その専門家から「粉飾決算を続けてでも資金調達をしろ」とアドバイスを受け、その専門家と付き合いたいと言われたのです。経営者の意思を尊重し私は手を引きましたが、結局それもうまくはいかず当社に再度相談に来られた時には手遅れに。

誰でも楽な方法を選択したいし、都合のいいアドバイスをくれる専門家を探したいでしょうが、信頼できるコンサルタントを決めて早く対応した方が自社のためです。一刻も早く経営を立て直さなければならないのに、はしご相談を続け専門家を取り換えてばかりで先に進めなければ再生はできません。

注意点としては、顧問料を支払ってくれる経営者に都合のいいことばかりいう専門家は、結局は自社のためになりません。厳しいことでも言ってくれる、本当に自社のために支援してくれる専門家を見つけてください。

楽で簡単に改善できるようなことを言ってくる専門家はやめた方が良いです。経営が順調でないのは、これまで多くの問題があり、それを先送りにしてきたからです。それに対処していくのですから楽ではありません。苦労から逃げていたのでは、経営改善はできないのです。

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

代表 瀬野正博

中小企業の経理部長・経営者の右腕として、経営改善、資金繰り安定、銀行との良好な融資取引、経理業務のサポートを行っています。このブログでは、中小企業経営者向けに資金繰りや経営改善・銀行融資に関する情報を発信しています。

-中小企業経営
-