資金繰り

ファクタリングを装った違法貸付

2019-11-15

ファクタリングについてはこのブログでもご紹介していますが、企業が取引先に対して有する売掛債権を買取業者に売却して資金調達を行うことです。

ファクタリングは以前からあった資金調達方法です。資金調達をしたい企業が販売先の同意を得てファクタリング業者が売掛債権を買い取るという流れです。

ただ、これだと販売先から「あの会社はファクタリングを利用するなんて資金繰りがかなり苦しいのでは」と疑われやすい問題点があります。

そこで販売先に知られずに資金調達する方法として、企業とファクタリング業者だけでやり取りする2社間ファクタリングが増加しました。数年前まではビートレーディングさんがとても有名でしたけど、手数料収入が大きいこともあり取扱業者は激増しています。競争激化で撤退する業者も出ているぐらいです。

金融機関に加えノンバンクからも資金調達ができない中小企業にとっては、手数料がやや高いという大きなデメリットはありますが、資金調達の選択肢として重宝している経営者も多いでしょう。

しかし、中小企業の経営者を狙い、貸金業者登録のない違法な業者が「ファクタリング」を装って、違法な貸付けを行う事案が発生しています 債権の買取ではなく貸付けだということです。

こんなチラシを手にしました。

裏面にはファクタリングを装った違法貸付けの事例が紹介されています。

事例1
違法な貸金業者が、インターネット広告や電話・ファックスで、「ファクタリング」と称して勧誘を行った。しかし、実際には売掛債権の売買契約ではなく、債権を担保として提供する貸付契約を締結し、法定利息の最大約50倍で金銭を貸し付けた。

事例2
違法な貸金業者が、売主から売掛債権を買い取る際に、債権の回収を委託する契約を締結した。しかし、売り主が債権を全て回収するまで、売却代金の一部しか支払わないという条件が付けられていた。さらに、最終的に債権の全額を回収できなくなった場合には、売却代金から減額する条件も付けられていた。

違法な貸し付けが疑われるポイント

1、債権の売却代金が、債権額に比べて著しく低額であったり、高額な手数料が差し引かれる
2、買取業者との契約書に「売買契約」であることが定められていない
3、売却した債権の回収が売主に委託され、回収できない場合に、その金額の支払いや、債権の買戻しを売主が請求される契約となっている

通常のファクタリング会社との契約なら、債権の売買契約であり、買取後はファクタリング業者がリスクを負うことになるのが普通です。

それとファクタリングを利用するぐらいですから、急いで資金調達する必要に追い込まれているかもしれません。そういう時はよく契約を確認しない、困っているから不利な条件と感じていても契約してしまう可能性が高いでしょう。

金融機関からの資金調達に動いている時から「もしかしたらこれは難しいかも」と感じ、金融機関の結果がダメだったらファクタリングを利用しようというお考えなら、金融機関と交渉している時からまともな業者を探しておく等しておきましょう。

ただ、当社はファクタリングを原則すすめません。最近は一桁台から10%程度の手数料といってもやっぱり高いからです。

手数料という大きな代償を支払っても経営にメリットがあるのか、よく考えてから利用してください。

銀行員や信金職員だって融資先を騙す人がいるぐらいですから、どうしてもファクタリングを利用するにしても不安ならば、他の業者にも申し込んでみる、経営の専門家に相談するなどしてリスクを回避しましょう。

「この業者あやしいかも」と感じたら、公的機関に相談する方法もあります。

■金融庁金融サービス利用者相談室
受付時間:平日10時から17時
電話0570-016811 (IP電話の場合)03-5251-6811

■東京都産業労働局金融部貸金業対策課
電話03-5320-4775

■日本貸金業協会貸金業相談・紛争解決センター
電話0570-051-051

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代表 瀬野正博

中小企業の経理部長・経営者の右腕として、経営改善、資金繰り安定、銀行との良好な融資取引、経理業務のサポートを行っています。このブログでは、中小企業経営者向けに資金繰りや経営改善・銀行融資に関する情報を発信しています。

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