資金繰り

税金の分割納付中に差押え

2018-10-02

資金繰りが苦しくなってくると、まずは経費削減(例えば、役員報酬の引き下げ、保険料見直し、賃料の安い物件に事務所移転等)を実行するでしょう。それでも資金繰りが厳しいなら、金融機関へのリスケジュール依頼、税金や社会保険料の分割納付も考えられます。

支払順位を付けるとしたら、従業員への給料支払いが最優先で、次に仕入・外注費支払、税金・社会保険料、そして金融機関への返済です。しかし、金融機関は遅れると直ちに電話や訪問してきますが、税務署等の役所はすぐに連絡はしてきません。だから税金(以下、社会保険料を含む)を後回しにする中小企業は多い。

リスケジュールでもまだ資金繰りが安定しないなら、税金を分割納付してもらえるようお願いしなければなりません。おそらく職員からいろいろ言われるし、あまり長期化させたくないから3~6ヶ月程度なら認めてくれるでしょうが、それ以上に長期化するようなら難しいでしょう。

この辺の対応については税務署でもやや違うようです。従業員の給料から特別徴収した住民税を滞納している企業もあると思いますが、市区町村によって対応には温度差があります。信じられないぐらいに税金の滞納があるのに、なぜか税務署が放っておいて数年経っている顧問先もありますから。

しかし、役所が何も言ってこないからと油断していると、その間にも延滞税は発生します。それに早期解消が望めないと金融機関も融資は無理ですから、資金調達して納税することもできません。

だから、金融機関への返済よりも税金の方が優先すべきものなのです。

ところで、税金を分割納付してもらっている中小企業は多いと思いますが、役所と話し合って認めてもらっているとしても安心することはできません。なぜなら、分割納付で遅れずに納付しているのに、突然差押えをしてくることがあるのです。実際、当社の顧問先でありました。

従業員から預かった住民税を滞納していました。そこで市役所を訪問して分割納付ということで落ち着き遅れず納付していましたが、数か月後に差押がありました。

何で約束通りに納付しているのにと思われるかもしれません。しかし、これまで役所から届く督促状等のどこかにこんなことが書いてあるはずです。これは鹿児島県鹿屋市の市税等の滞納についてのページに書いてあったものです。

「分割納付は、やむを得ない事情により納期限内に納付が難しい人への一時的な措置です。財産調査の結果、納税する視力が十分あると判断した場合、給与、預貯金、生命保険などの差押を執行しています。また、納税の担保として不動産を差押することもあります。」

とりあえず分割は認めるけどあくまで一時的なものであり、預金等を調査し納税する資力があるなら、差押になってしまう可能性があるということなのです。

したがって、まずは税金滞納を発生させない、させてしまったら金融機関への返済よりも優先させてください。滞納額が膨れ上がると、解消するのが本当に難しくなっていきます。

なお、預金口座差押は月末や10日等の五十日(ごとおび)が多いように思います。

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代表 瀬野正博

中小企業の経理部長・経営者の右腕として、経営改善、資金繰り安定、銀行との良好な融資取引、経理業務のサポートを行っています。このブログでは、中小企業経営者向けに資金繰りや経営改善・銀行融資に関する情報を発信しています。

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