皆さんがお付き合いされている金融機関の担当者はどんな人ですか。年数回しか行かないから特に担当者なんていないという企業も多いでしょうが、年に1回でも訪問して融資を申し込みした時、担当してくれた行職員はスピーディーに対応してくれましたか。
金融機関の対応が遅い
2016年8月のブログ「融資の返事が遅い場合の対応について」のアクセスが、今でも1日に多い日で5件程度あります。それだけ、金融機関の対応が遅いと不満に感じている経営者が多いのかなと思います。確かに、私のところに来る相談内容でも、融資を申し込んで1ケ月経つのだけど連絡がないというお話を時々聞きます。
初めて融資を申し込む金融機関で、かつ信用保証協会の利用を求められたとしても、必要書類が揃っていれば、申込から融資実行まで3週間程度でしょう。どんなに遅くとも1か月以内です。すでに取引があるのならもっと早く、1週間から2週間程度でしょう。
融資の申し込みは行員の成績にもなる話ですから、通常はすぐに取り掛かるものです。それに、もし融資が不可の場合は顧客に迷惑がかからないよう、早めに連絡をしなければならないと教えられています。そういう意味からも早い対応が必要なのです。
しかし、そういう対応をしない行職員が多いようです。
今お手伝いしている東京の会社さんが、リスケジュールの相談に行きました。資金繰りの見通しを考えると、早期に返済を見直さなければなりませんでした。しかし、担当者からは、「検討する」と言って2週間が経過していました。
対策
融資等の依頼をしてから1週間程度経過して何の連絡もないようでしたら、こちらから連絡してみましょう。例えば、必要書類が不足していないか等を理由にして連絡し、進捗状況を確認してください。
普段から担当者の動きが遅い、あるいは融資が得意ではないようなら、担当者の上司とも名刺交換しておいて、困った時は連絡してみるのもいいでしょう。それによって、担当者も迅速に対応せざるを得なくなります。
もし可能でしたら、融資を申し込むときに、担当者と上司の方とも会っておく方がいいでしょう。
また、担当者に迅速な対応を求めるからには、こちらも早めに必要書類を提出できるようにしておきます。
ただ、頻繁に進捗状況を確認するのは控えてください。なぜなら、金融機関は結果を急ぐ融資案件には非常に警戒するからです。
企業からしたら結果を早く知りたいところですが、何度も「融資の方はどうなっている」と聞いてくると、「相当焦っているから、かなり危険な会社なのかな」と思われてしまいますから注意してください。