不動産担保よりも返済能力

無担保での資金調達が困難になってきたことを理由に、自宅等不動産担保の提供を考えている経営者からのご相談が最近いくつかありました。

決算書を拝見すると、業績悪化が続きかつ借入過多によって、どこからも資金調達できなくなっていました。経営者さんは、「担保に提供していないし、それなりに評価は出ると思う」とおっしゃいます。

不動産担保があれば、金融機関は必ず融資をすると考える方は多いようです。

確かに金融機関からすれば、担保、特に不動産担保があれば回収できる可能性がありますから、無担保より安心できるのは間違いありません。しかし、担保があれば融資に応じてもらえるかといえば、必ずしもそうとはいえません。

なぜなら、最終的には担保を処分して融資した資金が回収できるとしても、それまでに多くの時間とコストを要することが多いからです。だからいくら不動産を所有しているとしても、回収不能となるリスクの高い企業への融資には慎重になるのです。

それにいくら担保があっても返済能力のない企業に融資をして、すぐに延滞でもしようものなら、その融資にかかわった行員や支店の審査能力や姿勢が問われてしまいます。

やはり一番重要なのは返済能力の有無です。損益計算書の営業利益や経常利益がプラス、キャッシュフロー計算書の営業キャッシュフローはプラスでしょうか。現時点ではそれらがあまり良くなかったとしても、これから改善の可能性が高いでしょうか。

毎期赤字でしかも債務超過、そしてこれからも改善の見通しが立たない企業であれば、いくら担保があったとしても融資が謝絶される可能性はあると思います。もちろんそれは金融機関によって対応は異なりますが。

金融機関は無理であっても不動産担保融資を取り扱うノンバンクなら、経営内容よりも不動産の評価を重視しますから資金調達はできるかもしれません。それでもいいから資金を調達したいというのならご紹介はできます。

決算書が連続赤字、税金滞納、リスケジュール中であっても、前向きに検討してもらえます。

ただ、担保となる不動産の対象エリアは、東京都とその近郊地域(千葉県、神奈川県、埼玉県でも東京都に近い地域)となることが多いと思いますから注意が必要です。

大切な不動産を担保に提供するのですから、ただ単に経営の延命に使うのではなく、抜本的な経営改善を進めるために資金を使うようにしてください。

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