不在が多い経営者

経営者といっても椅子にふんぞり返っていればいいわけではなく、中小企業であれば社員のように営業をすることもあるでしょうし、製造業なら製造現場で作業を行っていることもあるでしょう。さらに自社の商品が売られている店舗を視察することもあるかもしれません。だから常に社内にいるとは限りません。

そういう理由で経営者が不在ならいいのですが、理由によってはマイナスに受け取られやすいのです。

例えば、資金繰りが逼迫していることが考えられます。

資金繰りが厳しくなってくると、金融機関に出向く回数が増えますし、融資が受けられなければ取引先や知人親戚、あるいは危険な金融会社にでも行って、金策に奔走するので不在が多くなります。

電話をしても対応してくれる社員に、「社長はいつお戻りですか」と確認すれば、普通なら予定の時間を教えてくれると思いますが、資金繰りが苦しい場合、社員にも詳しいことは言えないので「戻りはいつになるかわかりません」といった回答が増えると思います。

金融機関は、すでに業績悪化、借入過多、現預金減少等は把握しているうえに、不在が増えれば、さらに厳しい状況に追い込まれているのでは?と不安になります。

経営者が資金繰りのことに時間を費やしているようでは経営全体にもマイナスです。

そうならないためにも、手持資金は少なくとも月商分できれば3カ月分程度は保有した方がいいですし、もししばらく融資が受けられないのなら、返済金額を見直してもらうことで資金の流出を抑えることです。

そして資金繰り管理を強化することです。資金繰り予定表を作成し少なくとも半年先、できれば1年先まで作成し、早めに金融支援を受けることです。行動が遅れるほど手持資金は減少、金融機関も消極的な対応を取ってきますから。

資金繰り予定表を作成し、これから徐々に現預金が減少しそうだと予想されるなら、その前に行動することです。そうすれば経営者は資金繰りに費やす時間を減らすことができ、本業に集中できますから経営改善につながりやすいのです。

それができない経営者は、資金繰り悪化で時間の大半をそれに費やされ、より経営は悪化し、リスクの高い資金調達に依存しますから、さらに経営は悪化していくのです。

経営者のみなさんは、自分が資金繰り問題解決に使う時間が増えていると感じられるようになったら、早めに対処しないと後でもっと面倒なことになります。

資金調達ができればどんな方法でもいいわけではありません。中小企業では出資による資金調達は容易ではないと思いますし、どうしても金融機関からの融資に依存しなければなりません。他からの資金調達では一時的には楽になっても結局はより資金繰りを悪化させる結果になりかねません。

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