粉飾決算を指摘することはあまりないけど

当社ホームページにある「粉飾決算に手を出してしまった このままでいいのだろうか?」は、以前からアクセス数が多いページです。粉飾を考えている経営者が多いのか、それとも粉飾決算で上位に表示されるからなのか、よく分かりませんが今月に入ってからまた増えています。

少額の粉飾なら金融機関も気が付かないでしょうし、指摘されることもないでしょう。しかし、アクセスしてくださった企業は、かなりやってしまい不安なのかもしれません。

■粉飾決算には手を出さない

融資先企業の決算書を見て、大規模にやっていなければ気づかないでしょうし、「何か変だな」と疑いを持っても、明確でなければトラブルを避けるために知らないふりをすることも多いです。もし粉飾決算の疑いをかけて間違っていたら大問題になりますから。

しかし、担当者に気づかれていなかったとしても油断してはいけません。言われていないから大丈夫だろうと決算ごとに粉飾を続けていれば、いつの間にか素人が見ても明らかな粉飾決算になっていることがよくあるからです。

その段階に入ってくれば、「社長、粉飾していますね?」とは言ってこないまでも、「減価償却費が少ないようですが」「売上債権回転期間が長期化していますね。回収が遅れている売掛金があるのですか」等の質問が出てきます。

もちろん正当な理由があればそれを伝えることで疑いは晴れます。しかし、粉飾であったとしたら、あまり変な言い訳はしない方がいいでしょう。

そもそも、粉飾決算には手を出さないことです。不正な方法で金融機関を騙すわけですから、本来なら調達できない資金が入ってきます。だからやめられなくなる経営者が多い。粉飾決算は麻薬と一緒で、一度やると抜け出すのが容易ではありません。

極めて悪質な場合は、一括返済を求められたりすることだってありえます。金融機関を騙して逮捕されたニュースを見たこともあるでしょう。

■粉飾決算はデメリットが大きい

それに信用保証協会に粉飾決算の事実が伝われば、しばらくは保証を受けられなくなります。中小企業にとって信用保証協会を利用できないのは、事業継続が極めて困難になることを意味します。

それに粉飾決算を続けて何とか資金調達に成功し続けたけど、もうそれが無理になったら今度はリスケジュールの流れになるでしょう。

その時は財務内容の実態をオープンにしなければなりません。なぜなら、実態を明らかにしなければ実現性の高い経営改善計画書を作成できないからです。そこでこれまで行ってきた粉飾内容も明らかになるのです。

もし粉飾した決算書を基にして経営改善計画書を作成すれば、それは実現可能性のない計画書ですから、計画と実績に大きな乖離が出てしまい、金融機関の信用を失うことになります。

一時的にはメリットがあるように見えても、デメリットの方が明らかに大きいので、粉飾決算は絶対にやめましょう。

■疑わしい科目があるなら説明を

疑われやすい業種を営んでいる企業は、初めて取引する金融機関や担当者に説明しておくといいです。

数年前、お寺を相手に商売をされている企業からご相談を受け、決算書を拝見したところ多額の商品が計上されていました。

私が商品在庫を調整しているのか質問すると、「金融機関の担当者からも必ずその質問受けます」とのこと。

年間の販売額が小さい商品であったとしても、まとめて仕入れるためどうしても商品残高大きくなってしまうということでした。

在庫が多い商売をしている、期末に売上が集中して売掛金残高が大きい等がありましたら、倉庫を見学してもらう、請求書コピーを提出するなどして、疑われないよう対応しましょう。

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