事業廃止はよく検討してから

こんな記事がありました

6月30日朝日新聞『銚子電鉄、株主が総会で廃線進言 煎餅販売を「本業に」

銚子電鉄の株主総会が6月30日に行われ、株主から本業である鉄道事業を廃止し、副業である煎餅販売を本業にする提案があったという内容です。

東日本大震災の前年だったと思うのですが、家族旅行で銚子に行ったことがあります。もちろん銚子電鉄も利用しましたけどはっきり言って乗客がいない。というか、電車内だけではなく、銚子駅やその周辺にも人がいませんでした。

観光で銚子市を訪問する人はそんなに多くないようですし、さらにコロナですから、銚子電鉄の経営も苦しいでしょう。

この記事によると、鉄道事業は慢性的な赤字で、車両検査費用の3分の2を国と県、市からの補助金で穴埋めし、残りの赤字をぬれ煎餅など物販の収益で補っているとのこと。

事業ごとの数字だけを見れば、本業の鉄道事業はさっさと廃線し、煎餅販売に経営資源を集中させるべきだとの意見が株主から出るのも理解はできます。

しかし、煎餅の購入者はここのぬれ煎餅にこだわってはいないと思います。おそらく鉄道事業存続のために、応援の目的で購入しているのであって、銚子電鉄が煎餅屋さんになったらわざわざ買わないでしょう。

とはいっても、煎餅が売れても鉄道事業の赤字を補填できるだけの利益は発生していませんし、煎餅屋さんになった方が全体の赤字は少なくなるかもしれません。ただ、銚子観光のためにもこの鉄道が必要なのであれば、現状維持していくしかないのでしょう。

こういうことは、他の企業でも考えられることです。

以前、経営改善をお手伝いしていた顧問先に、自動車の販売や整備車検、保険を扱っていた企業がありました。

車検整備や保険は利益がしっかり出ていたのですが、自動車販売(中古車はまだよかったのですが)、特に新車販売はほとんど利益が出ませんでした。中には売上と仕入がほとんど同額で、人件費などを考えると実態は赤字みたいなのもありました。

だからといって自動車販売を廃止した方がいいかといえば、そうすれば他社で購入しますから、保険等の取引も他社に当然流れるでしょう。「車両販売はあまり儲からないので、他で買ってください。でも車検や保険はうちにしてくださいね」は通りません。

このケースなら、販売ではあまり儲けが出なくても、その後のお付き合いで利益を出していくことができれば、自動車販売は廃止するべきではありません。

事業廃止を検討するときは、他にも影響がないか、どの程度の影響を及ぼすのか、よく確認しなければなりません。実行してから影響の大きさに後悔しても遅いので、社内でしっかり検討してからにしましょう。

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