資金繰り

売上が増えたのに資金繰りはきつい

■売上代金はすぐに入金されない

「資金繰りがきついな」「手持ち資金が少ない」

このような悩みを持った経営者さんの中には、売上を増やせば利益が増えて、その分だけ資金繰りが楽になるはずだと考えます。なんとなくそういう気もしますが、逆に売上が増えると資金繰りがきつくなっていきます。

小売業や飲食業などのように、現金で商品やサービスを提供している企業は、売上の発生と同時に現金が入ってきます。だから、しっかり利益を出して余計なことに資金を使わなければ資金繰りは楽になります。

しかし、多くの企業が掛取引をしています。販売して売上が計上されても、売掛代金は来月、再来月など、後になってから入ってきます。

商品や原材料の仕入れも掛取引で行うことが多く、逆にそれは資金繰りを楽にします。ただ、販売して売上代金を回収する前に、仕入代金の支払い、そして人件費などの諸経費支払いも発生します。

また、企業は常に一定の棚卸資産(商品や原材料など)を保有しています。

売上を増やそうとすれば、それだけ商品仕入れも増えていきます。つまり、先払いになる仕入れ代金の額も大きくなってしまい資金繰りが苦しいのです。

この資金需要を経常運転資金といいます。

■売上が増えれば経常運転資金も増える

企業が経常的に必要となる運転資金は、次の計算式で求められます。

経常運転資金=売上債権(受取手形、売掛金)+棚卸資産(商品、製品、原材料など)-仕入債務(支払手形、買掛金)

現在の平均月商が1,000万円とし、売上債権は月商の2ヵ月分、棚卸資産は1ヵ月分、仕入債務は0.5ヵ月分だったとしましょう。

この場合の運転資金額は、2,500万円(=1,000×2+1,000×1-1,000×0.5)です。

2,500万円の資金を企業が立て替えているといえますから、それだけ資金繰りは苦しいでしょう。

そこで売上を頑張って2倍の2,000万円にしたとしましょう。

すると5,000万円(=2,000×2+2,000×1-2,000×0.5)と、運転資金も2倍となってしまいます。

よく黒字倒産という言葉を聞きますけど、売上拡大が続き業況は好調に見えても、資金がショートすればその通りになります。

それを防ぐために、売上増加とともに入金や支払条件の改善を行いたいところですが、相手もある交渉事ですし、信用不安に発展しかねません。慎重に行う必要があります。したがって、金融機関からの資金調達も検討する必要があるのです。

金融機関は売上増加に伴う資金需要には前向きです。「売上が増加している」「これから増加する見通しだ」ということでしたら、今後の売上予想や資金繰り表を作成して、取引金融機関に行きましょう。

■経常運転資金をどのように調達していますか

ところで、この経常運転資金をみなさんどのように調達されていますか。証書貸付による5年以上の毎月返済をされているのではないでしょうか。

経常運転資金は、短期継続融資(手形貸付、当座貸越)による資金調達方法もあります。

返済期間は半年程度(あるいは3カ月や1年)の期日一括返済で対応し、期日近くになったら業況を再度確認し、月商等に大きな変化がなければ同額での継続融資をするというものです。最近、このような融資を受けている企業に出会います。

商品を仕入れて販売・回収した現金を返済に回さず、次の仕入れに使えるため、資金繰り的には楽になるメリットがあります。

返済期間が1年以内なので、継続を受けられなかった場合のリスクを不安視する声はあります。しかし、もし今後、業況が悪化し短期継続融資が受けられなかった場合、金融機関が一括返済を求めても無理なケースがほとんどであり、実務上は証書貸付による長期での返済を求められることになります。

お取引されている金融機関からこのような融資の提案を受けたら、ぜひ一度検討してみましょう。もしいつもと違う融資に不安をお持ちでしたら、お近くの専門家にアドバイスを求めてください。

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