資金繰り

コロナ融資が出なければ返済額の軽減

新型コロナウイルス対応で、実質無利子・無保証の融資は日本政策金融公庫からスタートし、5月1日からは民間金融機関でも取り扱いが開始されました。

民間金融機関の考えとしては、正直な気持ちとして(100%保証で)安全に融資残高を増やせるチャンスです。

しがたって、取引先企業の中でも取り組みやすい、あるいは大きな融資額を獲得できる企業へ真っ先に訪問し。少額やリスケジュール中などやや難しい先は後回しになったかもしれません。

最近お付き合いが始まった企業もリスケジュール中なので、5月下旬になって「資金繰りはどうですか」とR銀行が訪問してきました。訪問先がなくなってきたのでしょう。一応決算書を3期分手渡したそうですが、たった数時間後に断りの電話がありました。なお、日本政策金融公庫からは融資が承認されました。

コロナウイルスの影響はこれからもまだあります。しかし、徐々に難しい案件が増えてくると、金融機関・信用保証協会ともに慎重になってくることが考えられます。

新たな資金の調達ができなかった場合、資金の流出を抑えなければなりません。

その場合は、毎月の元金返済を猶予あるいは軽減してもらう、あるいは複数の借入を一本化し期間を長期化することで毎月の元金返済額を軽減する、対応策が採りやすいでしょう。

細かい説明は省きますが、キャッシュフロー(税引き後利益+減価償却費)の範囲内で返済できるよう、毎月の返済額を軽減するのが基本的な考えです。

しかし、コロナ禍では業績が大きく悪化し、返済能力が著しく低下しているケースが多いでしょう。キャッシュフローがマイナスになっているかもしれません。

金融庁が公表した「新型コロナウイルス感染症を踏まえた金融機関の対応事例」の条件変更・新規融資等の対応の最初に、「事業者からの条件変更等の相談があった場合には、審査を行うことなく、まずは、3か月の元金据置ないし期限延長を実施」とあります。

現時点ではキャッシュフローがマイナスになっており、かつしばらく新規融資が難しいのなら、返済をストップしてくれるよう相談しましょう。

「もう少し頑張って業績を良くすれば融資してくれるかもしれない」とノンバンクや知人等から借りる、税金・社会保険料を滞納してでも金融機関への返済を続けるのは極めてリスクが高いです。

金融機関は基本的に、条件変更している企業への新規融資には慎重になります。しかし、前向きな資金需要が発生している企業なら、日本政策金融公庫や信用保証協会は理解を示すことが増えましたし、民間金融機関でも徐々にそのような動きがあります。

ただ、コロナウイルスの影響を受けた中小企業に、金融機関もどこまで支援するべきか悩むところでしょう。ただそんな時だからこそ、嘘偽りのない自社の経営情報を定期的に開示するお付き合いの仕方が重要なのです。

返済をストップしているが定期的に経営情報を提供する企業と、そんなことまったくやらない企業、どちらが支援しやすい企業か、前者であることは明らかでしょう。

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