資金繰り

栃木銀行から短期継続融資の提案

みなさんの会社が金融機関から融資を受ける場合、証書貸付による資金調達がほとんどだと思います。運転資金も設備資金もすべて長期(5年以上とか)の返済期間を設定し、毎月返済をしていく条件となっていることでしょう。

期日に一括返済だと後が大変だから、毎月少しずつ返済する証書貸付はメリットが大きいように感じるかもしれません。しかし、資金使途が正常運転資金(あるいは、経常運転資金ともいいます)にまで毎月返済を求められると資金繰りは苦しくなります。

商品を仕入れて法人に販売した場合、資金の流れは次のようになります。

現預金→商品→売掛金→現預金

最初の現預金が利益を乗せた現預金になるまでの間、資金が不足することになります。事業内容にもよりますが、棚卸資産(商品、原材料など)や売上債権(売掛金、受取手形)は常に一定額は存在するものです。

商品と売掛金が月商の1か月分、買掛金が0.5か月分、常にあるとしましょう。

平均月商が3,000万円なら、6,000万円もの資金が商品や売掛金に化けているということですから、資金繰りは苦しくなります。逆に1,500万円は買掛金として支払いを待ってもらっているので資金繰りは楽になります。取引先のために6,000万円貸している、1,500万円借りている、差額4,500万円の分だけ苦しいのです。

商品や売掛金はいつか販売・回収され現金になるでしょうけど、事業が継続する限りそれだけ常に苦しいのです。

それなのに毎月返済を求められたら、さらに資金繰りは悪化します。返済が進めば減った分再度融資してくれるでしょうが、それまでは手持ち資金が減ってしまいます。

そこで正常運転資金には、短期継続融資で調達することが理想的というか大原則でもあるのです。

短期継続融資とは、約定弁済がなく、利払いのみで、期日一括返済が条件の短期融資のことで、一般的には手形貸付(あるいは当座貸越)で行われます。そして、期日到来時には、業況に大きな変化がなければ書換継続されるのです。

先ほど月商3,000万円、商品と売掛金の残高は月商の1か月分、買掛金は0,5か月分で4,500万円の運転資金が必要としましたが、期日到来時も月商などの条件に変化がなければ同額で継続されるのです。資本金のように使えるので、資金繰りに余裕のない中小企業には便利な融資です。ただ、棚卸資産や売上債権に不良債権や在庫が見つかれば、その分は減額されての融資となります。

少し前までは、経営者にこの正常運転資金に対する短期継続融資を説明しても、継続してくれないと困るからと、あまり関心を持ってくれないことも多かったです。しかし、徐々にご存知の方も増えたためか、詳しい説明を求められることが増えました。

ちなみに何らかの理由により、もし継続されないケースがあったとしても、一括での返済は多くの中小企業では無理でしょう。その場合、手形貸付から証書貸付に借り換えて、毎月の返済をしていく対応を求められることになります。

金融機関からも提案されることが増えましたし、顧問先もそれによって資金繰り改善ができています。今日訪問した埼玉県の顧問先も、栃木銀行久喜支店さんから短期継続融資の提案を受けたそうです。栃木銀行さんは中小企業の立場に立った支援を提案してくれることが多いですね。

金融機関の協力を得るためにも、企業側も情報開示を積極的にする必要はありますがメリットは大きいですから、運転資金で悩む経営者さんで関心をお持ちでしたら、短期継続融資が自社でも可能か金融機関に相談してはいかがでしょうか。

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