銀行融資

AI融資の普及

銀行融資の審査というのは、金融機関の行職員が企業の決算書や試算表、資金繰り表などの経理資料、そして経営者とのヒアリングなどの様々な情報を基に総合的に判断しています。それは現在でも審査の中心にあります。

これに加えてAI(人工知能)による審査を行う融資商品もあります。通帳の入出金や会計ソフトのデータ等をAIが分析・評価して融資額、金利、返済期間等の条件を決定します。

4月17日のブログでも書きましたが、みずほ銀行がAIを活用した融資を導入しました。これが初めてではなく、会計ソフトのデータを活用して融資をする銀行はすでにいくつかあります。

これまでの融資でも決算書の分析、通帳なら平均残高はどの程度なのか、売上金はどこから入金されているか、仕入・外注や給与等の経費の支払いは遅れずにされているか等の確認は行職員が行っていました。ただ、そういうのはAIの方がはるかに速いですから効率的ですし、AIの審査能力はかなり高いようですから、これからも審査には欠かせない存在となるでしょう。

しかし、中小企業は財務データだけですべてを評価することはできません。金融庁も、財務データや、担保・保証に過度に依存せず、企業の事業継続可能性や将来性を評価して融資等の支援を行っていくことを推奨しています。

これまでのように過去や現在だけで判断するのではなく、企業の未来にも目を向けて融資をしていく、そして経営上の課題があるなら解決するための支援を行っていく、それは手間がかかりますし審査も時間がかかります。ただ、それはAIでは難しい分野でしょう。

AIによる融資と金融機関が手間をかけた融資、その両方が併存していくことになると思います。AIでは少額でかつ短期の運転融資、それ以外はこれまで通りの行職員による審査をしての融資となるのでは。まあ、遠い将来はどうなるか分かりませんけど。

とはいっても現在のところ、これまで通りの融資で資金調達している中小企業がほとんどです。しかし近い将来、どの企業もAI融資のお世話になることも考えられます。

金融機関以外でも事業者向けのAI融資を行っている金融会社はあります。むしろそれらの方が銀行よりも早くスタートしています。例えば、アルトア株式会社や株式会社クレジットエンジンです。

アルトア株式会社は弥生株式会社がオリックス株式会社と共同設立し、2017年12月からオンライン融資サービスに参入しました。弥生会計のデータを用いて自動でデータ解析が行われ融資条件を提示します。

現在はデスクトップ型の弥生会計のみが対象となっていますが、弥生会計オンラインについても対応予定です。また、他社ソフトの対応も予定されています。

株式会社クレジットエンジンのLENDYは、クラウド会計(弥生会計オンライン、MFクラウド会計など)、EC(Amazon、楽天など)、POSレジ(ユビレジ、Airレジ、スマレジ)、決済サービス(Coiney、Square、Paypalなど)、銀行の口座データを融資判断の材料として採用します。

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これまでの金融機関に申し込む融資でも決算書や試算表が必要でした。AI融資では面倒な資料提出は不要でも、会計ソフトのデータが必要ですから入力作業は行っておきましょう。

販売先からの入金、仕入れ先などへの支払い、これらについてもAIは分析を行います。支払いや返済が毎月15日であるのに、最近は遅れ気味であればマイナス情報となるでしょう。また、売上金の入金も取引先はどこか、遅れずに入金日に振り込まれているかなども審査の材料となるのかと思います。実際にはもっと多くの情報を参考にしています。

AI融資の対策というのが特にあるわけではありませんし極秘事項でしょう。ただ少なくとも、アルトアなら急に申し込めるよう弥生会計のデータをいつでも出せるようにする、口座の動きからマイナスに判断されないよう、遅れないで返済や支払いを行うことはやっておきましょう。

 

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