決算月は慎重に決める

決算月というのは法人設立の際に決める重要事項の一つです。

この決算月は一度決めると、よほどの事がない限りずっとそのままになっているでしょう。

大企業だけでなく中小企業でも決算月は3月という企業が一番多いです。10年位前ですけど、私が国税庁のホームページにあった資料で確認したところ、3月決算の企業は全体の21%ありました。

3月決算の経営者に「どうして3月にしたのですか」と聞いてみると、ほぼ間違いなく「3月決算ってよく聞くから。うちも何となく」という答えが返ってきます。

しかし、この決算月を安易に考えない方がいいです。

というのも、法人は決算月の2か月後に税金を納める必要がありますから、決算月の2か月後の資金繰りも考えて決定したほうがいいのです。

当社で食料品を扱う小売業のお客様が数社います。12月はとんでもなく売上が多いけど、その反動で1,2月は下がってしまうので、手持ちの現預金は少なくなる傾向にあります。仮に12月を決算月としたら、2月末までの納税が難しくなる可能性があります。

これも当社のお客様なのですが、栃木県で飲食業を営んでいます。そこも1,2月は売上が下がる月なのですが、さらに雪が降るとさらに売上が下がってしまいます(そのお店に行くために坂道を登らないといけないので、ちょっとの雪でも影響が出てしまうのです)。3月以降は急増して12月まで安定しています。やはりそういう場合も、12月決算より3月以降にした方がいいでしょう。

以前、面談相談でお会いしたある会社さんは3月決算でした。3月に発注が集中するのですが、支払ってくれるのは3か月程度先の6月でした。それでしたら6月か7月あたりにした方が資金繰りは楽でしょう。その会社さんは3月の売上が多いため利益は出るけど、5月の申告納税には資金がないことから資金調達する必要がありました。しかもなぜか銀行には相談に行かずファクタリング会社を利用してかなり高い手数料を支払っていました。

また、その会社さんは3月から4月にかかってしまう受注もあったので、売上をそれぞれの期で振り分ける必要がありましたから、決算期を変更した方が決算作業も楽になります。

このような理由から、法人設立時は決算月を安易に決めないほうがいいのです。これを読んでくださっている経営者さんで、起業した時は〇月が決算や納税には都合がいいだろうと考えていたものの、いざ経営してみたら違う決算月の方が良かったと気付くこともあるでしょう。

決算日は法人が自由に設定できますし、変更もいつでもできます。株主総会の決議、定款変更手続き、そして税務署等への届け出が必要となります。ただし、変更した年度は12ヶ月未満の決算申告となりますから、申告手続きが増えますしコストも発生してしまうことになります。

決算月が決算書や申告書作成、納税、資金繰りに悪影響を与えるようでしたら、決算月の変更も検討してみるといいでしょう。

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資金繰りや銀行融資のコンサルタントをしています。このブログではこれまでの業務で経験したことを書いています。

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