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金融機関の金利競争

先日、顧問先の経営者さんと経営改善の進捗状況を説明に伺いましたが、その時、銀行の担当者さんから、金利で取れた融資先は金利で他行にすぐ取られてしまうというお話がありました。

 

今、金融機関の間では低金利での融資先獲得競争が激しいのは間違いありません。昔は大手企業にはメガバンクや第一地方銀行、小規模事業者には信用金庫と棲み分けがされていましたが、大手銀行が小規模事業者にまで踏み込んだことから、現在は業態入り乱れての激しい競争です。

 

それに地方ですと、地元の1県だけでは融資先の獲得が限られるということで、隣接する県への進出が進むわけです。

 

しかし、地元では有名で高いシェアを維持しているとしても、隣の県ではそうではなくなります。そうなると、手っ取り早く融資先を獲得するには低金利をアピールするのが簡単だといえます。

金融機関が貸出金利を決める際には次のようなものが影響しています。

 

・調達金利
金融機関は企業や個人からの預金、あるいは市場を通じて金融機関から、融資の原資となる資金を調達します。その調達するための金利は私たちでいう仕入に該当するものです。

 

・金融機関の諸経費
金融機関は融資をして得られた利息収入で行職員の人件費や家賃等の諸経費を賄いますから、銀行を維持するためのコスト分を金利に上乗せします。

 

・格付け
融資を受けている企業は、金融機関から格付けをされています。決算書の分析や、経営者の経営能力、技術力等からの将来性を評価して格付けを行います。格付けが高ければそれだけ貸し倒れリスクが低いわけですから、それだけ金利は低くなります。逆に格付けが低いということは、貸し倒れリスクが高くなりますから金利は高くなります。

 

・取引状況
融資による利息収入だけでなく振込手数料等の各種手数料収入、預けている預金残高等の取引振りによっても金利は影響します。

 

・担保・保証
不動産、商品、預金等の担保、信用保証協会等の保証、それらによって万一の時は、融資金を回収できるのであればリスクが低い訳ですから、金利は低くなります。

 

これらの調達金利、諸経費、リスクを合計したものに利益を乗せて貸出金利は決まります。しかし、実際には金融機関での競争が大きな影響を与えることは珍しくありません。

 

金融機関は他行から融資先を横取りされるのを嫌がります。自行庫の融資シェアが奪われるぐらいなら低金利で防衛するのです。取られてもいいような融資先ならかまわないでしょうが。

 

企業経営者としては、少しでも支払う利息は少ないほうがいいのは間違いありません。しかし、担当者と会うたびに「金利を下げてくれ」と言うのは考えものです。金利も大切ですが、どれだけ資金調達できるかのほうが大切です。それに金融機関にも適度に儲けさせたほうが良好な関係が築けますし、いざという時にも支援してもらいやすくなります。

 

また、地元ではない金融機関が低金利を武器にセールスしてきても、基本的にはメイン行にするのは避けましょう。地元に撤退してしまう可能性があるからです。

 

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