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働かない資産は処分の検討を

貸借対照表の左側は資産の部ですが、そこに自社の利益獲得に貢献しない資産はないでしょうか。

 

例えば、流動資産でしたら次のような科目です。

・回収が難しく長期滞留している売掛金

・適正な価格では販売できない棚卸資産

・取引先や社長への貸付金

 

固定資産の中にも事業に使われていないものがないでしょうか。例えば、不動産をお持ちの企業でしたら、事業に使っていない土地等です。

 

貸借対照表の右側にある負債や純資産(自己資本)によって資金を調達(借入金、資本金等)し、その資金で商製品の仕入、機械等の設備購入、人件費等経費の支払いをして、売上や利益を獲得していきます。

 

貸借対照表の資産の部にある各科目は、調達した資金をどのように運用しているのかの明細ともいえますから、利益獲得のために働いてもらわなければなりません。それができていない資産があるとしたら、その分だけ利益を生まないですし、資金繰り悪化にもつながります。

 

不要な資産を持たない事は、資金繰り改善策の一つです。遊ばせている資産を発生させない、もし、させてしまったら放置しないことが大切です。

 

放置せず、早期の回収や販売に力を入れるべきですし(やっていない企業が多いです)、できないものは損失として処理する事を検討してみましょう。

 

売掛金で回収不能分は貸倒損失、その他の資産でも売却損や除却損を計上してしまうと、それだけ利益を圧縮する事になりますし、場合によっては赤字決算となることを不安に思う経営者もいるでしょうし、そういう処理を嫌がる銀行もあるでしょう。

 

しかし、例えば景気の良かった頃に取得した土地で、今までも、そしてこれからも事業に使う予定が無く、かつ今後の値上がりも望めないのなら、固定資産税等の維持費もかかりますから、損失が出ても処分して、手持ちの資金を厚くしておく、または借入金の返済を行い、資金繰りを改善する事を検討した方がいいのです。

 

赤字決算になっても青色申告をしている中小企業なら、現在は繰越欠損金が9年間繰り越せますから、企業によっては今後の節税効果が期待できるでしょう。

 

それに、資産の売却損や除却損は、損益計算書上の特別損失に計上されます。貸倒損失は、通常は販管費に計上するかもしれませんが、金額が大きく、かつ毎期発生するようなものではなく一時的に発生したものであれば、特別損失に計上できます。

 

そうすれば、税引後の利益は赤字になるかもしれませんが、銀行が重視する営業利益や経常利益は影響しません。不要資産の処分等が影響して赤字になったとしても、いわゆる「一過性の赤字」です。でも、やっぱり不安だと思うので、そのような決算にすることを事前に銀行には説明しておきましょう。

 

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