資金繰り

設備資金の返済はゆとりを持って

中小企業にとって機械等の設備導入は、将来の経営にも大きな影響を与えますから慎重になるでしょう。銀行から資金調達するのでしたら、必ず資金使途は何かを詳しく聞かれます。

商品や材料の仕入資金であれば運転資金、機械設備や車両購入、工場等の不動産取得でしたら設備資金となります。

商品や材料の仕入資金であれば、商品あるいは材料から製品を製造し販売した代金で回収となります。それが経常的に繰り返されるのであれば、正常運転資金に対応する短期継続融資による支援もあるでしょう。

設備資金の場合、例えば耐用年数が7年でしたら、通常はそれに合わせた期間で返済していく事になります。

そして、設備を稼働させて得られた利益と減価償却費で返済をしていくという事になります。「利益+減価償却費≧返済額」となれば問題ありませんが、あまりにも返済期間が短いと「利益+減価償却費<返済額」となる可能性が高くなります。これでは資金繰りが悪化する原因となります。

しかし、そうなっていない場合が意外とあります。

理由としては次の2つがあります。

(1)金融機関の行職員の一部には、設備資金よりも運転資金のほうが稟議書を作成しやすいということで、運転資金の申し込みとして対応している。
(2)経営者の中には、早く返済したいということで、耐用年数よりも短い返済期間を希望する方がいる。

(1)は論外ですけど(2)の気持ちはよく分かります。

新しい機械を導入しても、ライバル企業がその後に新型機械を導入すれば、受注できる仕事が減ってしまう可能性がありますし、機械を導入した途端に取引先からの発注が無くなってしまうなんて事もよくあります。製品の製造依頼が10年先まであるかなんて読みにくい時代ですし。

しかし、資金繰りの事を考えると、基本的には耐用年数で返済をしていき、余裕が見られるようなら増額での返済額に見直すようにしましょう。

「新しい機械設備を導入するとなると、数千万円になってしまうからどうしても手が出せない。銀行が融資してくれるにしても返済できる自信がない」とおっしゃる経営者さんは多いです。しかし、古い機械設備を大切に使っている企業の中には、決算書の中に修繕費が多額に計上されているのを見つけることがあります。

故障・メンテナンスが頻繁にあり、その度に修理をしてもらっているという事です。

5年ほど経営改善のお手伝いをした神奈川県のある会社さんは、年間の修繕費だけでもかなりの金額に達し、購入したほうがいいのでは?という金額に達していました。

確かに金額も大きいですから慎重になるのは分かります。しかし、年間の修繕費やその度に作業がストップするデメリットを考えてみるようにしましょう。

導入する事によって、外注費の内製化や修繕費の削減等によって、今後の収支や資金繰りの改善見通しをぜひ検討してみてください。

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