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部門別に把握してみましょう

決算書の中にある損益計算書には、一番上に売上高、一番下には税引後当期純利益が記載されています。

 

それにより企業全体での売上高や利益額を知ることはできますが、それでは前期よりも増えたのか減ったのか程度しか分かりません。

 

企業にもよりますが、事業部、取扱商品・製品、店舗が複数あるといった場合が多いと思います。

 

自社の実態を掴むには、損益計算書の数字を事業部別、商品・製品別、地域別等の切り口に分けて集計してみましょう。自社全体では増収増益だったとしても、例えば事業部ごとに分けてみると、A事業は好調だけど、B事業は低調だというように、問題点を見つけやすくなります。

 

図表1のような「①売上高推移」ですと、売上高の減少が続いている事は分かります。しかし、「②部門別推移(ここでは事業部別)」を見ると、AとB事業部は売上高に関しては問題なく、C事業部の売上高減少が全体売上の減少に影響を与えている事が分かります。

今までこのようなことをしたことがない企業にとっては、部門ごとに売上高が増えているのか減っているのかが把握できるだけでも、今後の経営の参考になるかもしれませんが、ここからさらに部門ごとに利益が出ているのかも把握してみましょう。なぜなら、売上高が大きく自社の柱となる事業だと思っていたら、利益率が低い、あるいは人件費等の経費をかけ過ぎていた事が原因で、実態は儲かっていなかったというのがよくあるのです。各部門でしっかりと利益が出ているのかを把握する必要があるのです。

 

先ほど事業部ごとに売上高を分けましたから、各経費も部門ごとに分類してみましょう。

 

仕入や材料費はある程度は部門ごとに分けることができると思います。また、人件費も分かりやすいと思います。しかし、その他の経費については難しいところもあるかもしれません。あまり細部にこだわりすぎず、コンサルタントや税理士等の協力も得ながら、可能な範囲で振り分けてみましょう。

 

本部経費は経営者や経理・総務の人件費、地代家賃等があります。本部は各部門を支援するためにありますから、その経費を各部門に振り分ける必要があります。それは従業員数、本部依存度等のある一定のルールで分けていきます。

そのよう部門ごとの利益を出してみると、図表2のように最も売上高が高く安定していると思っていたA部門は実は赤字という事が分かりました。

 

A部門は経費削減や利益率改善のため値上げ等によって利益を出すことができるのか、もしそれが無理ならば売上高が増加傾向にあるB部門に力を入れていくべきかを検討することになるでしょう。

 

また、C部門は売上高自体減少していますが、利益率は高いですし、本部経費を差し引いても利益が出ている部門です。仮に多少値下げをして利益率が下がったとしても、それで売上高が回復しさらに利益を出せる部門になるのか、そうならばA部門の経営資源をC部門に投入することも検討していいでしょう。

 

決算書の数字を部門ごとに分けて把握することで、今後の経営判断に必要な情報を提供してくれます。やや面倒な作業が発生してしまいますが、ぜひ皆様もやってみてください。

 

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