中小企業経営

月商以上の現預金確保を

今日伺った会社さんは製造業で、業績は正直言って低迷していますが、取引先には大手企業やその関連会社も多くあることや、業歴が長いため取引先からの信頼は厚く、会社規模を縮小しながらも何とか事業を継続することが出来ています。

取引先は優良先が多いので、回収不能になったことは私がお手伝いをさせて頂いた10年前からはありません。

ところが、月末締めの翌月末に振り込まれる予定であった企業からの入金が、先月末に無かったと社長は悩んでいました。

社長は取引先の担当者に電話したところ、「翌月末の支払いを翌々月末にさせて頂きました」との返事。事前の相談もなく勝手に変更されていたということでした。

社長が「事前に言うべきだろ」と言うと、「それぐらいの金額(100万円位)なら影響ないでしょ?」と言い返してきたとのこと。

大手企業の子会社からしたら、100万円の入金が1ヶ月遅れたぐらいではそれほど影響無いでしょうけど、その会社にとっては資金繰りへの影響がかなり大きい。

1か月後に入金されてから外注先や仕入先に支払う予定でしたがその予定が狂ってしまい、しかも今の資金繰りではその会社が立て替えて支払う事が難しく、取引先にも支払を待ってもらう必要が出てしまいました。

取引先は長年の付き合いがあるところばかりで、1か月遅れには応じてくれたものの、そうでなければ今後の取引にも影響するところでした。

事前の連絡もなく支払条件を変更するというのは頻繁には無い事ですが、いつあってもおかしくないと用心しておいた方がいいでしょう。そのためには、現預金残高はゆとりを持たせておくべきです。

よく「安定した資金繰りのためには、最低限でも月商以上の現預金は持っておくべき」と聞いたことがあるかもしれません。あくまで目安ではありますがその通りだと思います。無理に支払いや返済を続けて、いつも現預金残高がほとんどないという会社を見かけます。

借入金残高が増えるので、手元資金を増やすためとはいえ新たな借り入れはしたくないという考えは理解できます。しかし、いざという時のためにも少しゆとりを持っておいた方が、資金繰りの悩みからも解放され、本業に集中できるようになります。

もし、資金調達が難しいのでしたら返済条件の変更を依頼して、資金の流出を抑えて手元資金を増やすようにして下さい。

 

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