銀行員は忙しい
私が銀行員の頃はとにかく帰り遅かったです。
最初に配属された支店では、朝7時半頃には出勤して帰るのは21時なら早い方で、22時くらいが普通でした。しかもその後には頻繁に飲みにつき合わされました。インフルエンザにでもならなければ、帰ることは許されませんでした。今でしたら超ブラック企業ですね。
そのため、どうせ今日も遅くなるだろうと分かっていましたし、良くも悪くも仕事をする時間は沢山ありました。
残業をたくさんする銀行員は頑張っているという時代でした。
しかし、時代は変わりました。
いつまでも残業をしている銀行員は能力がないと見なされますし、銀行も残業代が経営の負担となっています。早く帰れない支店は支店長の管理能力を問われることにもなります。
銀行によって異なるでしょうが、行内の人口構成は若手とベテランが多く、30代から40代は採用を控えたとことから少ない構成となっています。
そのために若手を教える中堅の銀行員が少なく、かつ担当する企業も多く、その環境で昔なら融資と預金だけがノルマでしたが、今は預金と融資だけでなく、リスケ等で融資先企業の経営支援までしろと言われているのです。
つまり、今の銀行員は昔よりも残業が少ないでしょうが、短くなった1日の活動時間内で結果を出せなければならないのです。
そうすると銀行員は企業向け融資を獲得する時どう考えるでしょうか。
私でしたら次のように考えるでしょう。
・すぐに上司の承認がもらえる優良企業に融資をしたい
・問題はあるとしても試算表や資金繰り表等の審査に必要な資料をすぐに提出してくれる企業
リスケ等の経営が悪化した企業を担当する専属の銀行員がいるのならまだましですが、融資課で担当しているとしたら、新規の融資はまず見込めないし、手間ばかりかかりますから、面倒な存在かもしれません。
銀行員のサポートを
限られた時間内に結果を出さなければならない銀行に自社のサポートしてもらうためには、忙しい銀行員のために稟議書作成をサポートしてあげましょう。
銀行が仕事をしやすくなるようにこちらで作成できる資料を揃えてあげるのです。
リスケを求めるのなら
・決算書、直近の試算表
・資金繰り表
・業績の悪化理由と改善策、今後の展望をまとめた経営改善計画書
少なくともこれくらいは用意しましょう。
それらがあれば、銀行員もリスケに応じるための稟議書を、あなたの資料を見ながら短期間に作成することができるようになると思います。また、それらをすぐに提出できるという事は、経理や経営者の能力を評価してもらいやすくなります。
これは銀行員に気を使え、ということではありません。相手の立場に立った行動をすることで、結局は交渉がこちらに有利となるのです。
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