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売上債権は多ければ良いわけではありません

売上債権(受取手形、売掛金等)は売上計上されて発生した勘定科目です。多いという事は、それだけ売上高が多いともいえるわけですから、何だか多く計上されていたほうが良いように感じる経営者がいます。

 

それに正常運転資金(または経常運転資金)の計算式は、「売上債権+棚卸資産-仕入債務」であることから、プラスに計算する売上債権はやはり多いほうが、運転資金の資金調達には都合がいいように感じるかもしれません。

 

その売上債権は今後入金されるわけですが、銀行融資の審査は残高が多いから良いというわけではありません。

 

むしろ多い事がマイナスに評価される場合があります。それに売掛金が多いという事は取引先から入金を待たされている金額が多いというわけです。したがって、資金繰り上も良いとはいえません。

例えば、月末締めの翌月末に代金回収という条件で商品を販売したとしましょう。

 

9月末に請求書を出したら回収するのは1ヶ月後の10月31日ですね。

 

もう少し細かく見ると、9月中でも1日に販売して10月31日に回収したら、その販売については回収まで2か月かかります。9月30日に販売したら1ヶ月ですけど。

 

9月末ごろに商品を販売したら回収までの期間は1ヶ月ですけど、取り扱う商品によっては、そのように2か月と1ヶ月で平均1.5カ月と考えたほうがいいかもしれません。

 

平均月商が5,000万円でしたら、9月末の試算表に売上債権が5,000万円~7,500万円程度あるのでしたら問題はありません。

 

しかし、売掛金残高が例えば1億円あるとしたら、そして月商がほぼ一定でしたら、回収不能や架空売上のどちらかの存在が疑われます。

 

もし、月商は一定でなく変動が大きく、その影響で売上債権の残高が多額になっているのでしたら、そのような事が疑われないように月別の売上高を報告するようにしましょう。

 

銀行融資では売上債権が多すぎるのはマイナス評価になります。

 

それに、資金繰りの面からも問題です。

 

販売した商品が代金回収の権利に変化しただけで、まだ現預金になっているわけではありません。仕入代金や給料等を支払うためにも早く回収できる事が必要です。

 

売上債権が多いという事は、それらの支払いにも影響することになります。それだけ資金繰りを逼迫することになるのです。

 

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