• 資金繰り・経営を改善したい社長向け

    昨年11月24日にこのブログでも書きましたが、商工組合中央金庫(以下、商工中金)が融資先の財務書類を改ざんして不正融資を行っていました。

     

    それについて、経済産業省、財務省、金融庁は5月9日、商工中金に業務改善命令を出しましたが、今日、その3省庁が立ち入り検査に着手しました。

    この問題は、昨年10月に鹿児島支店で実行された融資の対応に不正があったことが発覚し明らかになりました。

     

    4月25日に公表された調査結果によると、少なくとも35支店で99人が不正に関与、不正な貸付金額は198億円とのこと。

     

    今回、不正が明らかになったのは、「危機対応業務」と呼ばれる国の制度を使った融資で、金融危機、大規模災害、円高等、一時的に資金繰りが悪化した中小企業を支援する制度が悪用されていました。

     

    この制度の対象となるよう業績が実際より悪く見せるため、取引先の試算表を改ざん、企業から提出された財務書類の純利益や日付の書き替え、売上や利益が落ち込んでいるかのように見せかけ融資を実行していました。

     

    商工中金は政府系金融機関ですからノルマはないように感じます。

     

    しかし、商工中金は、国が毎年度予算措置を講じて危機対応業務の融資の予算枠を決める際に、積極的な予算要求を行っていたことや、その予算を消化するために企業からの資金需要を超えるノルマを各支店に割り振っていました。

     

    危機対応業務は危機事象が深刻化した場合でも対応可能となるよう予算が措置されていたことから、過大なノルマを課せられていたようで、そのノルマを達成するために各支店で不正をせざるを得ないところまで追いつめられていたのでしょう。

     

    どんな場合でも不正はいけませんが、困っている中小企業を救うためというのではなく、自分たちの予算を消化するためだというのではやや悪質といえるでしょう。

     

    まだまだ、不正の件数と貸付金額は増えるかもしれません。

    まあ、こういうのって商工中金だけではないですけどね。

     

    以前にも書きましたが、ある信用金庫からは、この件と同じように「試算表の数字を悪くして欲しい」と言われたことがありますから。

     

    それに同じ政府系金融機関でいえば、かなり昔のことですけど、当社の顧問先が政府系金融機関のA支店に行って融資の相談をしたら、職員から「申し込むのは社長の自由ですけど、絶対に融資は出ませんから」と言われました。しかし、ちょっと権力のある人と一緒に行ったら、「ご希望の1,000万円は難しいですけど、500万円なら何とかします」とか言っていましたから。その力のある人が行ったら、多くの職員が起立してあいさつして、「この社長の融資の相談に乗ってあげて」と言っただけで500万円ですから、結構いい加減な審査だと思いますけど。

     

    政府系金融機関や信用保証協会は、資金繰りに困っている中小企業支援をある程度こなして、支援に力を入れているとアピールしたい国や政治家たちもいるでしょうから、いろいろ大変なのでしょうけど。

     

    今回はこれだけのレベルになってくると、職員が悪いというより組織全体の責任といえるでしょう。

     

    今回の件について再発防止や責任の所在を明らかにする事は必要ですが、他の中小企業がこれから商工中金に申し込む時に影響がないようにだけはして欲しいし、政府系金融機関として今後も積極的な支援を期待したいですね。

     

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