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    広島銀行は4月14日に「震災時元本免除特約付き融資」を創設し、第1号案件として地元の自動車関連サプライヤー6社に総額25億円の融資を実行しました。

     

    この融資商品は、特定の震度観測点で震度6強以上の大規模地震が発生した場合、企業が直接・間接的に受ける損害とは関係なく、借入元本の100%または50%の返済が免除されるというものです。

    広島銀行のホームページには特徴として次のような事が書かれています。

    (1)予め定めた震度観測点において、震度6強以上の大規模地震が発生した場合に、予め定めた割合(100%または50%)で当該融資の借入元本が免除される特約が付与された融資である。

    (2)大規模地震発生時の直接被害、間接被害の有無に関わらず、震度6強の地震により借入元本が免除される。

    (3)借入元本の免除部分については、元本免除益として特別利益に計上されることになるため、被災企業の財務健全性を維持する効果が期待できる。また、免除部分による借入余力が生じることになるので、迅速な事業の復旧につなげるための資金調達もしやすくなる。

    http://www.hirogin.co.jp/ir/news/paper/news170414-2.pdf

    資金使途は運転資金・設備資金どちらでも可能です。震災対策等に限定されているというものではありません。融資期間は5年です。

     

    この融資は日本政策投資銀行の協力を得て創設され、第1号案件のうち一部は両行によるシンジケートローンとなっています。そして、第2号案件に向けて製造業や運輸業を対象として、総額100億円の融資枠を設定し募集を開始しました。

     

    東日本大震災でも起こったわけですが、大地震による建物・設備等の直接被害だけでなく、サプライチェーンの分断による生産の停止、取引先の被災により売上減少等によって経営は一気に悪化します。

     

    借入金残高がたくさん残ったままで、再度借入をして事業を再開させようとしても、既存の借入金に新たな借入金が合算されてしまうわけですから、事業が再開しても経営は苦しいままとなるでしょう。

     

    この融資が利用されれば、対象となる借入金は特別利益として処理できることになります。したがって、新たな借り入れをしての事業再生がしやすくなるといえます。

    現実的には、自社は借入金が免除されても取引先が大きなダメージを受けているでしょうから、資金調達できるにしても事業はすぐに再生できないケースが出てくるかもしれません。

     

    ただ、こういう融資商品で大規模地震による経営のダメージを少しでも回避できるのであれば、2号案件に向けて製造業や運輸業を対象に募集しているようですから、広島県のそれらの業種の経営者さんは話を聞いてみてもいいと思います。

     

     

    ところで、2012年の静岡銀行の話なのですが、静岡県は南海トラフ巨大地震や東海地震等の大規模災害によって甚大な被害を受けると予想され、静岡銀行が大きな被害を受けた場合、融資等の通常業務を行う事が困難になる可能性があります。

     

    そこで、静岡銀行は自行がそのような状況に陥った場合、遠隔地の県外地方銀行が融資をすることで、静岡県内の企業の復旧資金等を円滑かつ迅速に供給することができる「震災リスク対応型コミットメントライン」を創設しました。

     

    静岡銀行が被災しても、県外の地方銀行が融資をするため、取引企業は短期的な復旧資金を迅速に確保できることになります。県外地方銀行が実行した融資については、静岡銀行が保証するという制度です。

     

    そして、2012年8月30日に、遠隔地の地方銀行として広島銀行と契約を結んでいます。

     

    日本は地震が多い国ではありますが、東日本大震災以降は大きい地震が増えているように感じます。今回の融資商品や、他行との融資業務での提携がもっと進むといいですね。

     

     


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