• 資金繰り・経営を改善したい社長向け

    期限の利益ってご存知ですか?

     

    皆さんの会社が、金額1億円、期間は1年、期日に一括返済という条件で、銀行から借入をしたとしましょう。

     

    そして、ここでもし融資をしてくれた銀行が経営悪化に陥ってしまったとします。

     

    銀行の経費の多くは人件費ですが、毎月25日の給料支払いが苦しくなってしまいました。資金不足分は約1億円でした。

     

    取引銀行は皆さんの会社に貸した1億円があるので、このようなことを言ってきました。「御社に先日1億円融資したけど、当行の資金繰りが苦しくなったのですぐに返済してくれませんか」と。

    そんなこと突然言われても、すでに商品・材料の仕入れ等に使ってしまい、普通なら1億円は無くなっていることでしょう。

     

    仮に今は資金繰りに余裕があって、1億円をまだ持っていて特に使う必要がないにしても、これから事業計画に沿って使う予定があるのに、返済をしてしまったらその計画が狂ってしまいます。

     

    借り入れ条件には返済期限が定められています。その期限によって、債務者は期限が到来するまでは返済義務が発生しないという利益が生じるのです。

     

    債務者が、銀行に対して持っているこの権利を「期限の利益」と言います。この期限の利益があることで、借入した資金を返済期限まで運用することができます。

     

    ですので、最初に申し上げたような事は無いと思いますけど、期限の利益を根拠に銀行からの返済要求を拒むことができるのです。

     

    しかし、この期限の利益が失われてしまう事(期限の利益の喪失)があります。その場合には、一括での返済を求められることになります。

     

    例えば、破産、民事再生手続き、会社更生手続き開始の申し立てがあったとき、手形交換所の取引停止処分を受けたとき等です。

    そこまでいかないにしても、債務の一部を延滞した時(返済が遅れてしまった時)でも、期限の利益の喪失理由に該当します。

     

    それ以外にも、住所変更の届け出を怠る等の理由によって、銀行からの請求が遅れたり、届かなかったりした場合、あるいは請求を受け取らない場合には、通常到着したと思われる時期をもって期限の利益が失われるとも書いてあると思います。

     

    実際には返済が一日遅れたぐらいで、「一括返済しろ」なんて言われることはまずありません。しかし、会社が銀行から最初に借り入れをした時に、「銀行取引約定書」という契約書を交わすのですが、そこにはこのような内容が記載されており、銀行に有利な内容となっているのです。

     

     

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