• 資金繰り・経営を改善したい社長向け

    中小企業庁は12月20日、信用保証制度の見直しに関して、有識者会議で最終報告をまとめました。そして、2017年通常国会に中小企業信用保険法改正案等の関連法案を提出します。

    主な内容は次の通りです。

     

    • セーフティネット機能について

    大規模な経済危機等発生時の救済措置と、平時に不況業種を支援する機能を切り分けることになります。

     

    通常の保証額とは別枠で100%保証が受けられるセーフティネット保証のうち、不況業種を対象とする5号については、過度な保証が融資先の経営改善を遅らせているとの指摘を受け、金融機関の支援の下で経営改善や事業転換等が促されるよう保証割合を100%から80%に改正します。

     

    大規模な経済危機等の発生に備えて、あらかじめ適用期限を区切って(原則1年)迅速に発動できる新たなセーフティネット保証(通常の保証枠とは別枠で100%保証)を整備します。

     

    • 責任共有制度について

    現在、責任共有制度は一律80%ですが、この保証割合を企業のライフステージごとに調整することが議論されていました。しかし、

    1、保証割合に着目するのではなく、当該中小企業の債務全体の中でプロパー融資と信用保証付き融資との組み合わせでリスクをシェアすることが有効であること、

    2、中小企業にとっての安定的な資金バランスを構成し事業の発展を促す観点からは、信用保証付き融資とプロパー融資の性質を活かし、例えば、設備投資時においては信用保証付き融資で長期リスクを伴う設備資金を供給し、運転資金についてはプロパー融資により必要な資金だけを供給する、といった中小企業目線での資金供給を行うことがより有効な場合も多いこと、

    3、信用保証付き融資のみだと、金融機関の中小企業に対する支援姿勢が消極的となることが多く、プロパー融資を確保することが積極的支援姿勢に直結すること、

     

    等を勘案すると、責任共有制度における「一律80%」の保証割合を変更するよりも、むしろ過度な信用保証への依存を回避し、プロパー融資を含めた債務者への融資全体で実質的にリスクを分担する方が中小企業支援の観点から有効であると判断されました。

     

    金融機関に保証付き融資とプロパー融資の併用を促す仕組みについては、今後、信用保証協会向けの監督指針を改正して明確化する方針です。

     

    • 創業期の支援充実

    創業時というのは事業が軌道に乗るまでのまとまった資金が必要ではありますが、自己資金、信用力共に乏しく、スタート時に十分な資金を獲得することは困難な場合が多いでしょう。仮に資金調達ができて事業をスタートしても、軌道に乗るまでのいわゆる「死の谷」で運転資金が枯渇することが多いです。

     

    金融機関にとっては、過去の財務データ等がありませんし、経営者の資質等を判断することが難しいことから、どうしても融資には慎重になることが課題といえます。

     

    そこで、創業時の資金供給が行いやすいよう、またできるだけ多くの創業者が「死の谷」を乗り越えられるよう支援を行っていく必要があることから、創業者が手元資金なく100%保証を受けられる限度額を現行の1,000万円から2,000万円に拡充されます。

     

     

    • 小規模事業者向けの資金繰り支援

    中小企業の中でも小規模事業者は、小規模であるが故に、自己資金や担保力に乏しく、収入・支出のタイミングのズレ、季節要因等による受注のムラ等の影響を大きく受けるため、事業を繋ぐための運転資金が必要となります。また、設備についても自己資金だけで賄うことは困難であるケースが多いといえます。

    小規模事業者は資力が乏しいですし、主要取引先の受注減、一度の仕入ミスや不良品発生等により経営状況は急変しますが、再び正常な状態に戻すためには、再度の資金調達、製造、取引再開といったサイクルが必要ですが、薄利であることが多く返済にも長期間を要すことが多いのです。このような小規模事業者に対しての融資は、民間金融機関にとってはリスクが高いため、市場任せでは必要な資金の供給が十分に行われない恐れがあります。

     

    このように小規模事業者は、経営が急変する場合が少なくないのですが、こうした場合にも新規の資金調達を容易にするために、小規模事業者向け100%保証の限度額について現行の1,250万円から2,000万円に拡充されることになります。

     

     

    • 信用保証協会が他の金融機関を紹介

    メインバンクがプロパー融資に応じられない場合には、信用保証協会が他の金融機関を紹介する取り組みを導入する考えですし、民間金融機関の対応が困難な場合、日本政策金融公庫等が対応する方針です。

     

     

    このように創業者や小規模事業者にも配慮した内容となっています。しかし、金融庁は金融機関がプロパー融資でも積極的に中小企業の資金繰り支援を行っていく事を期待しています。

     

    それは中小企業に対して、取引金融機関からプロパー融資でも支援を受けられるようなお付き合いや経営をしていく事が求められているのです。

     

    もし現在は業績が悪かったとしても、今後どのように改善をしていき、その改善効果により将来性がどうなっていくのか、それらを取引金融機関に説明していく能力と実行力が求められています。

     

    詳細については「中小企業・小規模事業者の事業の発展を支える持続可能な信用補完制度の確立に向けて」を参照して下さい。

     

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